なぜ、一部の薬と相性が悪いの?

薬

薬によっては注意が必要

人の体は、本来体内にないものを肝臓で無毒化しようとします。薬も主に肝臓で代謝され、腎臓を経由して尿として排出されます。

ここからちょっと専門的なお話になりますが、肝臓には「CYP3A4」という酵素が含まれており、この酵素によって薬物は代謝されます。一方、グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという成分は、体内でこのCYP3A4という酵素の働きを抑制してしまいます。

すると、薬がいつまでも代謝されないため効果が残ってしまい、本来の効果より強く出てしまう―――そして、体内に有害反応として副作用を起こすわけです。

ただし、よくある誤解ですが「風邪薬や頭痛薬など、あらゆる薬と相性が悪い」わけではなく、グレープフルーツが影響を与えてしまう薬はほんの一部。ほとんどの薬はまったく影響がありません。

グレープフルーツの影響を受ける薬・受けない薬

影響を受ける薬は、主に心臓や血管、脳の病気に使用するものですが、その中でも大丈夫なものがあるので、紹介していきましょう。以下に、わかりやすくまとめました。

■影響を受ける高血圧治療薬(カルシウム拮抗薬)
ニカルジピン、フェロジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン

■影響を受けない高血圧治療薬(カルシウム拮抗薬)
アムロジピン、ジルチアゼム、ベラパミル
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■影響を受ける抗不整脈薬
アミオダロン

■影響を受けない抗不整脈薬
ドフェチリド
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■影響を受ける脂質異常症治療薬
ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン

■影響を受けない脂質異常症治療薬
プラバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン
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■影響を受ける抗不安薬
ブスピロン

■影響を受けない抗不安薬
アルプラゾラム、ロラゼパム
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■影響を受ける抗不安薬・抗けいれん薬・催眠鎮静薬
ジアゼパム

■影響を受けない抗不安薬・抗けいれん薬・催眠鎮静薬
クロナゼパム
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■影響を受ける睡眠導入剤
トリアゾラム

■影響を受けない睡眠導入剤
ゾルピデム、ロラゼパム
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■影響を受ける抗てんかん薬
カルバマゼピン

■影響を受けない抗てんかん薬
フェニトイン、クロナゼパム

上記の情報をきちんと把握していなくても、大丈夫。医師や薬剤師に「グレープフルーツを食べても大丈夫な薬、ありますか?」と聞いてみてください。影響のないものを紹介してくれるはずです。

取材協力:フロリダ州政府柑橘局
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