アドバイス1 リボ払いの残額はいち早く全額返済する
加藤さんの家計の最大の問題点はリボ払いに尽きます。このままでは、ずっとリボ払いを繰り返しかねません。リボ払いの手数料は、各社ともほぼ年利15%です。どういう設定でのリボ払いかがわかりませんが、絶えず複数のリボ払いがあるということですから、毎月10万~15万円の返済のうち1万5000円~2万円は利息だと思われます。年間にすると20万円前後。加藤さんの2ヵ月分の収入が、丸々コストで消えているわけです。
解決法はひとつしかありません。すぐに全額返済をすることです。100万円でしたら、貯蓄から出せない額ではありません。貯蓄が減っても、1年後にはご主人のボーナスでほぼ穴埋めできるはず。毎月、高額の手数料が取られるわけですから、すぐに払ってしまいましょう。
そして、今後はリボ払いを利用しないことです。リボ払いの怖いところは、多くの場合、毎月の返済が設定した額を超えないので、どれだけ借り入れがあるか感覚としてつかめないこと。気が付くと、借入が膨れ上がっているという事態になる恐れがあります。
加藤さんの場合、今後はクレジットを使わないという、思い切ったことが必要かもしれません。買い物はすべて現金、もしくはチャージ式のプリペイドカードを利用されてはどうでしょう。現金同様、毎月の利用額を設定し、それ以上チャージしないとルールを決めれば、使い過ぎは防げるはずです。
アドバイス2 住宅ローンのボーナス払い分の減額を
リボ払い以外の気になる点としては、住宅ローンのボーナス払いです。2020年で完済となりますが、年間90万円と額が大きいこと、ボーナスの支給額は会社の業績等で変動することを考えると、リスクがないとは言えません。借入先の繰上返済にかかる手数料や最低返済額などがわかりませんが、低い手数料で少額での返済も可能なら、こまめに返済してもいいと思います。ボーナス払い分を減額していくことで、よりリスクは抑えられます。また、残高が多くはないため、さほど利息軽減効果は高くないですが、それでも2.45%という金利を考えると、それなりに軽減できるはずです。
アドバイス3 家計支出をもう一度見直そう
家計全体としては、もう一度、支出をしっかり見直してみることが必要かもしれません。毎月の支出額が約45万円。対して、収入は56万円ですから、貯蓄分6万円を差し引いても、5万円の行く先が不明です。どの家庭でも、思っている以上に支出は多いものですが、それでも2万円程度。もし、この5万円を支出しているとすれば、それを本人が把握していないのは問題です。これをキッカケに家計収支をきっちりと洗い出してみるといいでしょう。
教育費や食費については、現状、このくらいでも仕方がないでしょう。あと、7年くらいで下のお子様の教育費もなくなり、夫婦二人の生活になれば、支出もグッと下がってきます。ただ、その時期になると、もう老後も間近ですから、今から少しでも貯蓄ができるよう、家計に無駄がないか見直してみてください。
教えてくれたのは……
井戸美枝さん
取材・文/清水京武
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