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広島・黒田がメジャー投球術で日本球界を熱くする

8年ぶりに広島に復帰した黒田博樹投手が、ヤクルトとのオープン戦で対外試合初登板し、メジャーリーグで活躍した理由をいきなり証明した。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

初級ストライクの重要性を理解した投球で圧倒

4回1/3を無安打無失点で、走者を1人も出さない“完全投球”で締めた。

4回1/3を無安打無失点で、走者を1人も出さない“完全投球”で締めた。

8年ぶりに広島に復帰した黒田博樹投手(40)=前ヤンキース=が3月8日、ヤクルトとのオープン戦(マツダスタジアム)で対外試合初登板し、メジャーリーグで活躍した理由をいきなり証明した。

日本球界での登板は、2007年9月27日のヤクルト戦(広島)以来、2719日ぶりだったが、4回1/3を無安打無失点で、走者を1人も出さない“完全投球”。しかも球数は打者13人でたったの39球。2万2942人大観衆から喝采が止まらなかった。

「気持ち良く投げられた。いろいろ考えずにストライクゾーンで勝負して、打たせて取るという自分のピッチングができた」

メジャー7年間で通算79勝を挙げた右腕。その活躍の理由をこの日の投球でいくつか証明した。最も顕著だったのは、打者13人に対し、11人に“初球ストライク”を取ったことだ。

メジャーリーグの投手コーチは、どんな投手に対しても「初球にストライクを取れ!」と口を酸っぱくして言う。初球にストライクを取ることで、投手は打者より圧倒的に有利に立つことができる。逆に初球ボールだと、圧倒的に不利になる。それだけ打者のレベルも高く、「初球は様子を見る」などと悠長なことは言っていられないのだ。

もちろん、打者は初球からブンブン振ってくるため、甘いタマは厳禁で、厳しいコースに投げられる制球力も必要となる。黒田にはその制球力と度胸があったからこそメジャーリーグで活躍することができたのだ。

>>黒田の優れた投球術を裏付けするバックドアとフロントドアとは?
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