低座椅子の関するエピソードは当サイトでもご紹介し、まっ沢山あるのでここでは省略して、早速売れ行きについての具体的データーをお聞きしました。
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天童木工・斉藤さん ●クリックすると拡大します


多少の変動はありますが、販売実績は、年平均約600脚。通常年平均200脚売れれば、ヒット商品と言われる同社において、この数字は大きい。それも販売当時からというから驚く。最近では通販が増加している、とのことですが、時代の流れにも早い反応も示している商品なのがわかります。

売り先は、住宅類とコントラ類(旅館やホテル等商業施設)が半々。
個人ユーザーは、20代から60代と幅広く、「自分の椅子」として購入されている。

以前は茶系が主流だったが、最近では黒、紺等はっきりしたカラーの布地(ファブリック)仕様に人気があるとのこと。

住まい等、最近の住環境(インテリアデザイン)のカラーリングと合うように指向が変化していることがわかってきます。

低座椅子の兄弟1

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斉藤さん、加納編集長と低座椅子についてお話を伺いながら、あらためて低座椅子の売れる秘密を確認すると3つのキーワードが浮かび上がってきました。

売れるキーワードその1 「日本人化のデザイン」

低座椅子は、元々畳の上でも使用できる為の椅子としてデザインされ、その名の通り「低い座面をもつ椅子」。

椅子のカテゴリーで言えば、ソファやイージーチェア。つまり、ゆったりと寛ぐ為の椅子。
低座椅子・松本邸

当初の低座椅子・松本邸  ●クリックすると拡大します


実際、「ソファ代わりに使用する為に購入する」と、ユーザーの声があります。通常のソファやイージーチェアは大振りで重い。その点、低座椅子は小振りで軽い。住まいのリビング等で使用しながら必要に応じて自由に動かすことができる手軽さが購入の動機となっているのです。

部屋が多少広めになった最近のマンションや住宅でも、やはり日本のお家事情は欧米のそれに比べる狭い。また、床に座るという日本人のDNAに、低座椅子の使い勝手があうのだろう。

イビチャ・オシムの画像

イビチャ・オシム(引用:日本サッカー協会ホームページ)

元サッカー日本代表監督:イビチャ・オシム氏が記者会見で日本サッカーの方向について自身の考えを述べた、「サッカーの日本化を図る」。欧米・南米のサッカーを習うのではなく、日本人ならではのサッカーを標榜したのです。

日本で椅子が暮らしの中に浸透するようになって、たかだか50~60年。それまでの多くの日本人は、床に座り、床で過ごす暮らし。もちろん、現在もこれからもそれは不変でしょう。

椅子は、欧米からの輸入の道具。日本の暮らし方にあう、いわば「日本化のデザイン」が、低座椅子の売れる理由のひとつと考えられます。

次のページも、売れるキーワードまだまだ続きます。