テクノポップ/アーティストインタヴュー

エイリアンに蝕まれるCosmo-Shiki(3ページ目)

コスモ(清水良行)さんの宇宙テクノ・プロジェクト、Cosmo-Shikiの第2弾は、2月25日発売の『Alien Syndrome』! さらなる宇宙観を追求すべく、エイリアンの世界へと… 三浦俊一さん、小林洒落さんもゲストに迎えて、ドラムンベースからコスモ節が炸裂するポップチューンまで。コスモさんに、1曲1曲について語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Night of Aliens (フロア感)

ガイド:
異星人たちのパーティーナイトを歌った「Night of Aliens」は、シンプルですが、中毒性が高いダンスチューンになっていますね。

コスモ:

この曲はフロア感を激しく意識して作りました。ノリノリです。アナログシンセとアルペジオを多用しました。そしてヴォコーダー。キックとベースにもこだわりました。ノリノリです。惑星版イビサ島、もしくはインドのゴアパーティーみたいな感じですかね。まぁ僕はどっちも行った事ないですけど…今後のライヴが楽しみな曲です。
cosmo

コスモ


Vector (世界観)

ガイド:
「Vector」は、自らアルバムの世界観が一番出ている曲とされています。数学・物理学的なイメージもある言葉ですが、コスモさんは理系・文系、どちらなんでしょう?

コスモ:
この曲はインスト曲なんですが、90年代にこういう感じの曲を好んで聴いていました。何パターンか歌も入れてはみたんですけど、なかなかしっくりくるメロが来なくて、ヴォコーダーだとまた違う世界観になってしまうし、歌メロを入れなくとも十分に世界観が伝わる、と思いインストにしました。そのかわりにコルグ、モノトライブのノイズシンセが歌い暴れてます。ジャンル的にはブレイクコアみたいな感じになるのでしょうか。

曲名「Vector」は人の名前的な意味合いで、気の触れた変態マッドサイエンティストが日々何か怪しい実験を繰り返しているうちにある日突然、もんのすごい大発見をするのですが、それが彼の妄想の中の出来事なのかはたまた現実の出来事なのか…みたいな世界観で聞いてもらえたらわかりやすいかもです。

そして残念ながら僕は文系の様です。

ソラリス (小林写楽さん)

ガイド:
「ソラリス」は、タイトルから1972年のソ連によるSF映画『惑星ソラリス』が思い浮かびます。これは、SF小説の映画化でソ連の電子音楽という意味でも重要な作品ですが、小説または映画とはなんらかのヒントになったのでしょうか?

コスモ:
なんかもうすっげー未来っぽいイメージとして頭の中に「ソラリス」という単語がまずありまして、そこから色々と歌詞を肉付けしていった感じなんです。それまで映画の「惑星ソラリス」は見たことはなかったのですが、調べてみたらなかなか好きな感じのSF小説でして、自分の歌詞世界と似て非なる所でしたので曲名を「ソラリス」としました。

ガイド:
この曲は、FLOPPYの小林写楽さんによる作曲ですよね。

コスモ:
曲製作は丸っと写楽さんなんですが当初は4トラックのデモファイルを頂きまして、イントロ~Aメロくらいまで製作が進んでいました。FLOPPYのライヴ打ち上げの時に写楽さんから「全部作ろうか?」と提案がありまして、こっちはもう火の7日間がずっと続いていた状況だった事もあり、さらに今までCosmo-Shikiでは提供曲はなかったので「お願いします」とお願いしました。それからしばらく経ってから曲が届いて、聞いた時には胸と目頭が熱くなりましたね。
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