暦の上では春ですが、まだまだ寒い2月。今月は、刺激的な展覧会が目白押しです。いままで、見たことがない、行ったところがない場所、展覧会にでかけてみませんか? これまでにない新しい発見ができるはずです!
『リバーズ・エッジ』カバー原画?岡崎京子/宝島社

世田谷文学館「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」で展示中
『リバーズ・エッジ』カバー原画©岡崎京子/宝島社


◎2015年2月のオススメ美術館-目次-
東京都美術館(上野):新印象派―光と色のドラマ
東洋文庫ミュージアム(駒込):もっと知りたい!「イスラーム展」
原美術館(品川):蜷川実花:Self-image
世田谷文学館(芦花公園):岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ
MOA美術館(静岡県):尾形光琳300年忌記念特別展「燕子花と紅白梅 光琳アート 光琳と現代美術」


点描が描き出す、色鮮やかな世界
東京都美術館(上野):新印象派―光と色のドラマ

ポール・シニャック 《髪を結う女、作品227》 1892年 エンコースティック、裏打ちされたカンヴァス 59×70 cm 個人蔵 ? Droit R?serv?

ポール・シニャック 《髪を結う女、作品227》 1892年 エンコースティック、裏打ちされたカンヴァス 59×70 cm 個人蔵 © Droit Reserve

水や光、自然や都市にあふれる色彩を、目にうつったままに捉え、描き出した印象派。ヨーロッパのみならず、世界中に大きな影響を与えた新しい美術の潮流は、当時の若き画家たちを強く惹きつけるものでした。

そのなかでも、スーラやシニャックはその印象派の技法をさらに発展させようと試みます。先輩画家たちが経験や感覚で捉えていた色の分割に、科学的な理論を導入。「点描技法」と呼ばれる、異なる色の絵の具を純色のまま点のように隣り合わせて並べた絵画を描きはじめます。みる人の目のなかで色彩が混ざり合うように見える知覚の効果を生かし、くすみのない透明感のある明るい画面が生まれていきます。この技法を駆使していったのが「新印象派」と呼ばれる画家たちなのです。


ヤン・トーロップ 《マロニエのある風景》  1889年 油彩、厚紙に貼られたカンヴァス 66×76.2cm  ドルドレヒト美術館

ヤン・トーロップ 《マロニエのある風景》 1889年 油彩、
厚紙に貼られたカンヴァス 66×76.2cm ドルドレヒト美術館

彼らの色彩への探究心は、やがて20世紀初頭にフォーヴィズムを生み出す源泉ともなっていきます。この展覧会は、モネからスーラ、シニャック、そしてマティスに至るまでの色彩表現の変遷を、新印象派を軸にたどる展覧会。世界12カ国の美術館や個人コレクションから集めた新印象派の優品が並びます。

同じ「点描技法」とはいえ、スーラとシニャック、そのほかの画家たちの画風は大きく異なるもの。色の使い方、並べ方、主題の選び方の違いや、近づいたり離れたりして鑑賞してみましょう!


■展覧会DATA
展覧会名称:新印象派―光と色のドラマ
会場:東京都美術館 企画展示室
会期:1月24日(土) ~ 3月29日(日)
※3月23日(月)は特別開室:
3月23日は学芸員が色彩理論、新印象派の歴史、作品の見どころなどを解説する「「モーニング・レクチャー」を実施、名品の数々を解説とあわせて楽しめる特別開室日
※3月23日 モーニング・レクチャー
時間:10:00から約30分
会場:東京都美術館 講堂
定員:先着225名 9:40開場(定員になり次第受付終了)
聴講無料。ただし、本展観覧券(半券可)が必要
開室時間:9:30~17:30
※金曜日は20:00まで
※入室は閉室の30分前まで
休室日:月曜日
Web: http://neo.exhn.jp/

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