企業経営のノウハウ

大企業とは違う!中小企業が取り入れたい社内活性化法

中小企業は大企業とは異なり、会社全体のことを把握でき、個々の社員とも知り合えるチャンスがあります。そこには濃密な人間関係を全社を通じて構築可能です。イノベーションは専門が異なる他部門のメンバーとの交流を通じて成されることが多いようです。その利点をさらに生かす社内活性化施策を考えてみましょう。中小企業だからこそ実現可能な「協力できる」関係作りです。

豊田 健一

執筆者:豊田 健一

総務人事・社内コミュニケーションガイド

規模の違いによる組織内の人間関係

同一組織内で仕事をする場合、そこの人間関係からは逃れることはできません。嫌な上司、気が合わない同僚、言うことを聞かない部下がいたとしても、会社を辞めない限りは一緒に仕事をせざるをえません。しかし、企業規模が大きい場合は、異動により全く異なる部門に配属になり、全く異なる人間関係の中で仕事ができる可能性があります。
大企業が入居するビル群

大企業は異動により人間関係を変えられる


一方、中小企業の場合、規模が小さくなればなるほど、異動がない場合もありますし、異動したとしても、同じ室内に同じメンバーで仕事をするケースのほうが多いかと思います。この人間関係からは会社を辞めない限り逃れることはできません。

ただ、嫌な人間関係も、実はその人のバックグラウンドを理解することで緩和されることが多いものです。考え方が合わないのは、その人の考え方が理解できずに、表に出た言葉だけで判断してしまうから、という場合も少なくありません。

全社員のバックグラウンドが理解できる

株式会社スコラ・コンサルトが提唱してサービスを提供している「オフサイトミーティング」。気軽にまじめな話をする場を通じて、お互いのバックグラウンドを知り、協力できる関係作りを目指すものです。その最初のプログラムは「自分語り」。端的に言えば濃密な自己紹介です。

まずは自分の生い立ちから、現在の仕事に就くきっかけ、自分に影響を与えた出来事など、その人を知る手かがりを時間をかけて話します。その人の考え方、思考回路のバックグラウンドを知ることのできる場です。このバックグラウンドが理解できれば、なぜいつもあのような発言をするのか、その疑問が氷解していきます。相互理解が進み、腹を割って話もできるでしょう。本音で語っても怖くない関係が築けます。

中小企業であれば、全員とオフサイトミーティングが可能です。全員と本音で話せる関係が構築できれば、「全員と協力する関係」も実現できます。経営トップとも濃密な関係が築けるでしょう。トップが積極的にリアルなコミュニケーションを取り、思いを伝えていけは、自ずとベクトルの統一が図られるはず。全員と接触することが可能な中小企業では、このようなオフサイトミーティング的な交わりの場を積極的に開催し、関係強化に努めると良いでしょう。
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