運動と健康/運動習慣のつけ方・運動とメンタル

知らぬ間に運動不足を解消できる行動習慣の作り方

身体がなまっているなと感じるものの、なかなか運動する気になれない、「意志が弱いから続かない」と半ばあきらめてしまっている人もいるのでは。行動を決定づけるのは意志の強さ・弱さではなく、運動を日常生活に組み込んでいるかどうかということ。知らぬ間に運動不足を解消するような仕組み作りを考えてみましょう。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

徒歩10分の往復は1.6kmのウオーキング

通勤タイム

毎日の徒歩通勤が運動になる

私たちの生活はどんどん便利になっていき、気がつけばほんの少しの距離でも自家用車を利用したり、電車やバスといった公共機関を使ったりということも増えてきました。もちろん必要に応じて使うことは問題ありませんが、短い距離であればなるべく徒歩で出かけたり、自転車を利用したりするなど体を使うことを意識してみましょう。

よく不動産の広告などで「駅から徒歩10分」といった表記を見かますが、徒歩による所要時間は、道路の距離80mにつき1分間を要する(時速4.8km)ものとして算出した数値を用いることが決められています。もちろん個人差はありますのであくまでも参考ですが、徒歩10分程度であれば約800mの距離であり、通勤などで毎日この距離を往復すると1.6kmのウオーキングができるということになります。

こうした日々の習慣を運動に変えるためにオススメのアイテムが歩数計です。また最近では、iPhoneを持っているだけで歩数が測れる「ヘルスケア」のアプリなども出ていますので、iPhoneが歩数計代わりにもなりますね(参考ページ:iOS8のヘルスケアを活用!健康管理できるアプリ)。

こうしたアイテムをうまく活用し、歩数と移動距離、さらには消費したカロリーなどの表示をチェックしながら毎日歩くようにすると、運動効果はもちろん、運動そのものが楽しくなってくるのではないでしょうか。

歩かざるをえない状況をつくる

ついつい車で出かけてしまう、という人には、車のキーを机の引き出しなどに入れておき、わざと使うことに面倒が生じるようにするとか、歩数計を必ず玄関の見える位置において常に認識させるようにするといったことも一つの方法です。

身近なところでいえば、電化製品についているリモコンをすべて一つに集約して、手の届きにくいところに収納しておくと、リモコンを使うのに移動する必要がある、リモコンを使うことそのものが面倒といったことが起こり、一つ一つ手動で切り替え操作を行うようにならざるをえません。小さなことですが、こうした積み重ねが運動不足解消につながります。

階段を見たらラッキーだと思う

階段

階段は絶好の運動チャンス

エレベーターやエスカレーターを極力避けて階段を使うようにしましょう。階段の上り下りは太ももや臀部を鍛えて引き締める効果が期待できます。背中を丸めずにシャキッとした姿勢で颯爽と歩きましょう。階段の段数が多くなるほど手すりをつかったり、膝に手をついて歩きたくなったりしますが、背筋を伸ばしてカッコよく歩くことで姿勢を維持する筋肉はもちろん、ヒップアップにもつながるでしょう。

移動中に階段を見かけたら「身体が引き締まるエクササイズができる!ラッキー!」というイメージを持つようにすると、ワクワクしてくるかもしれませんね。

テレビのCM中にはスクワット

テレビを見る

リラックスタイムの合間に体を動かそう

ついつい面白いテレビ番組があると長時間座った状態で見入ってしまうことがあるかもしれません。こんな時はCM中にスクワットを行うといいでしょう。座った状態から立った状態になることで姿勢が変化します。そこにスクワットという運動が加われば、エクササイズによる消費カロリーや基礎代謝量のアップが期待できます。

ドラマのCM時間は1分半程度のものが多いので、ゆっくり息を吐きながら10回程度行うとちょうどよい気分転換にもなり、身体も心もリフレッシュできるでしょう。スクワットのエクササイズ効果は目を見張るものがありますので、ぜひこれも習慣づけてしまいましょう(参考ページ:基礎代謝もアップする!正しいスクワットの方法)。

パソコンの起動と同時に立ち上がるエクササイズ動画

日常からパソコンを使って仕事をする人には、あらかじめエクササイズDVDなどを準備しておき、パソコンの起動と同時にエクササイズDVDが再生されるように設定することも一つです。DVDに限らず、最近ではYouTubeなどフリーのエクササイズ動画などがたくさんありますので、お気に入りの動画をいくつかピックアップしておき、パソコンの起動と同時にエクササイズをまず行ってしまうということも、運動が習慣するよいきっかけになると思います。

まとまった運動時間が取れなくても、ほんの少しの心がけで生活の中に運動を取り入れることができるようになります。運動が習慣化されると今度は「体を動かさない」ことに違和感を覚えるようになるかも。皆さんもできそうなものからぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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