消費税10%は1年半延期になったが…
消費税5→8%引上げによる消費低迷が問題になっていますが、政府はそうした状況をかんがみ、10%引上げを今年平成27年10月から平成29年4月に1年半延期することを決めました。次回の引上げは8→10%の2%幅ですが、2%といえども住宅の金額は数十万円以上の違いになってきます。では、現在の8%のままでマイホームを購入するにはいつがリミットなのでしょうか?家づくりではそのまま純粋にスライドして1年半猶予ができたと喜ぶわけにはいきません。家づくりでは請負契約をしてから竣工まで1年ほど期間を見ておかなければならないからです。注文住宅は一般的に請負契約から引き渡しまでおよそ6か月、計画し始めてから依頼先を決めたりプランを決めたりで、竣工まで全部でおおよそ10か月~1年かかると言われています。
これまでの消費税引上げもそうでしたが、消費税の税率適用は建物が買った人に引渡しできているかどうか、つまり竣工が終わっている時点を見ます。つまり、平成29年4月から10%適用であれば平成29年3月31日までに引渡しが完了していることが条件となります。
経過措置は「来年・平成28年9月末までに請負契約完了」
今回の税制改正でも10%の経過措置として、「請負工事等に係る適用税率の経過措置の指定日を平成28 年10 月1日とする」とありますから、その1日前の平成28年9月末日までに業者と請負契約完了している必要があります。8%→10%の2%とはいえ、住宅購入や家電等の金額になると大きい
したがって来年の今頃、つまり平成28年3月頃には業者を最終の1社に絞り込む段階にしておきたいですから、ここから逆算すると、平成27年の秋くらいには家づくりの計画を本格スタートし業者選びを始めておきたいということ。ですので1年半延期されたとはいえ、8%で家を建てるにはあと半年したら行動を始めなければならないということになります。
消費税は土地にはかかわりませんが、土地の造成費用や土地売買の仲介手数料、住宅ローンの申し込み手数料や家具家電・保険料には消費税がかかってきますので注意が必要です。
次回は延期拡充された住宅ローン減税についてお話します。