フォードの次世代エンジン「EcoBoost」で予想以上の速さを体感
なんと言っても気になるのは、2.3Lの直列4気筒ターボでも走るのか? という点だろう。フォードの次世代エンジン「EcoBoost」は、コンパクトカーのフィエスタ用である直列3気筒の1.0Lターボも、フルサイズSUVの2.0L直噴ターボエンジンも予想以上に厚いトルクと必要十分以上の伸びを見せてくれる。
結論からいうと、新型マスタングに積まれる2.3Lの直列4気筒直噴ターボも「EcoBoost」の名に恥じない低速域のトルク感があり、少なくても試乗ステージとなった箱根ターンパイクでは、遅いとは思わなかった。
2015年後半に加わる5.0L V8エンジンと乗り比べれば線が細いのは間違いないだろうが、実用域では思いのほか力強い加速感を得られる。
マスタングらしいハンドリングだが洗練されている
ハンドリングは、マスタングらしいおおらかさを感じさせるものだが、先代よりは明らかにシャープで、巨体の割に狙い通りのラインを描くことはたやすい。前輪を軸に上下に動く挙動が見られるが、シャーシの仕上がりは先代よりもはるかにアップデートされていて、怖くて踏めないということはほとんどなかった。
リヤサスペンションのマルチリンク化は、乗り心地の向上はもとより路面追従性の面でも効果を発揮しているようで、先代までにあった接地感の希薄さもかなり解消されている。
とはいってもコーナーをかっ飛ばすようなキャラではなく、そのスタイリングやオーラを楽しむのが似合うマスタングだけにそれよりも気になるのは内・外装のデザインだろう。
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