主人公がこんまり流「部屋作り」を実践する?!『ときめきのへや』

2011年に、こんまり(近藤麻理恵)流『人生がときめく片づけの魔法』という本がミリオンセラーになりました。まるで、「ときめくものだけ部屋に残す」というこの本のコンセプトを地で行くように、自分がときめくものばかりを集めた「ときめきのへや」を作ったネズミがいました。ところが彼は、その部屋の中で1番大切なものを友だちにけなされて捨ててしまうのです。彼にとって、そして私たちにとって、本当に大切なもの・ときめくものとは何なのでしょうか?

自分にとって本当に大切なものを見つけたネズミのおはなし

絵本『ときめきのへや』の表紙画像

あなたなら「ときめきのへや」にどんな宝物をしまいますか?

モリネズミのピウス・ペローシには収集癖があります。そのことは、表紙を見れば想像できます。ピウスが、何かがいっぱい詰まった大きな袋を片手に嬉しそうな表情を浮かべていますもの。彼は、とにかく何でも拾ってくるのです。蛇の抜け殻とかカニのはさみとか、わけのわからないものばかりですけど……。

でも、拾ったものは彼にとってはどれも大切な宝物。だから、「ときめきのへや」と名付けた広い部屋に1つ残らず飾っています。中でも、ピウスご自慢の品と言えば、ガラスケースに入れて保管している灰色の石ころでした。

ところがこの石ころ、何の変哲もないごくごく普通の石で、友人たちにすこぶる評判が悪く、「せっかくの部屋が台無しだ!」とまで言われてしまいます。みんなからそう言われると、何より大切な宝物だったはずの石が無価値なものに見えてくるから不思議です。それで、ピウスはとうとうその石を川に捨ててしまったのです。

その結果、大切なものを失った虚無感や自分の考えを貫くことができなかったことへの後悔など、複雑な感情がピウスを襲い、ついには「ときめきのへや」にあった全ての宝物を処分してしまいます。

何もなくなったなった部屋のイメージ

がらんどうになった部屋は、まるでピウスの心の中みたい……

あ~、わかる、わかります。だって、 「みんなが〇〇だから……」という理由で意に染まないことをする時の気持ちの悪さ、どなたにも経験があることでしょう。人の意見に流されて自分の考えを貫けないその弱さに、泣きたくなっちゃうこともありますよね?

そんな時、皆さんだったらどうしますか? もちろん、こうすればよいという正解はないでしょうが、ピウスは落ち込んで引きこもっていた部屋から思い切って外に出てみたのです。すると彼は、思いがけない素敵なものに出会いました。ええ、それはもう、誰が何と言おうとかけがえのない正真正銘の宝物を見つけたのです!

どうぞ、ピウスが見つけた新しい宝物や、再構築されるであろう新「ときめきのへや」の様子を想像しながら読んでみてください。自分にとって本当に大切なものがわかったピウスの幸せそうな顔……その顔を見ながら、お子さんと一緒に「自分が本当にときめきを感じるもの」にも思いを巡らせてみませんか? あなたなら何を「ときめきのへや」に飾りますか? ちょっと本を置いて考えてみたら、意外な答えが浮かんでくるかもしれません。この絵本を飾るという方も、たくさんいらっしゃることでしょう。


【書籍DATA】
セルジオ・ルッツィア:作 福本友美子:絵
価格:1620円
出版社:講談社
推奨年齢:4歳くらいから
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