不動産・相続ともに数字が問われやすい
最後まであきらめずに!
この2科目のポイントは数字が問われやすいこと。特に、相続では金額や相続分を問う問題は出題されやすい箇所といえます。予想問題で解けなかった問題や不安な箇所は、テキストで再確認しておきましょう。
相続事業承継では改正点も覚えておこう
FP3級学科三答択一問題不動産・相続事業承継編の傾向と対策ですが、不動産に関してはまんべんなく出題される可能性が高いです。また、相続事業承継は数字を問う問題が出題されやすいといえます。2015年5月試験以降では、2015年1月以降の改正点も出題される可能性が高いですので、改正点も確認しておいてください。それでは下記問題を解いていきましょう。選択肢の中から最も適切なものを選んでください。
(1) 公示地価は、( )を基準日として、国土交通省が発表する。
1) 毎年1月1日
2) 毎年7月1日
3) 3年ごとの基準年の1月1日
正解 1)
公示地価は、国土交通省が毎年1月1日を基準日として、3月下旬に公表します。基準地価格は、都道府県が毎年7月1日を基準日として9月下旬に公表します。相続税評価額は、国税庁が毎年1月1日を基準日として7月上旬に公表します。固定資産税評価額は、市町村が3年ごとの基準年の1月1日を基準日として、3~4月頃に公表します。4つの公的地価はいずれも覚えておいてください。
(2) マンションの建替決議に必要な区分所有者数および議決権は、( )以上である。
1) 3分の2
2) 4分の3
3) 5分の4
正解 3)
マンションの建替えには、5分の4以上の区分所有者数および議決権が必要となります。規約の設定や変更、廃止には4分の3以上が必要となります。
(3) 抵当権や賃借権などの所有権以外の権利に関する事項は、不動産登記簿の( )に記載される。
1) 表題部
2) 権利部甲区
3) 権利部乙区
正解 3)
表題部には所在地、面積、構造など不動産を物理的に特定する概要が記載されています。権利部甲区には所有権に関する事項が、権利部乙区には抵当権や賃借権などの所有権以外の権利に関する事項が記載されています。
(4) 都市計画税は、原則として市街化区域内の土地家屋所有者に課税され、税率の上限は( )とされている。
1) 0.1%
2) 0.2%
3) 0.3%
正解 3)
都市計画税の課税標準額は固定資産税評価額であり、税率は上限0.3%とされています。都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てるために、市町村が原則として市街化区域内の土地家屋の所有者に課税を行います。
(5) 投資総額3,000万円の賃貸用不動産の年間収入の合計額が300万円、年間費用の合計額が60万円である場合、単純利回り(表面利回り)は( )である。
1) 8%
2) 10%
3) 12%
正解 2)
表面利回りは、賃料収入÷購入価格×100(%)で求められます。本問の場合、300万円÷3,000万円×100=10%になります。なお、純利回り(NOI利回り)を求める場合には、(賃料収入-運営経費)/購入価格×100のため、仮に本問の場合であれば、(300万円-60万円)/3,000万円×100=8%となります。
(6) 贈与税の申告は、贈与を受けた年の翌年の( 1 )から( 2 )までに提出し、納付を行う。
1) 1. 2月1日 2. 3月15日
2) 1. 2月16日 2. 3月15日
3) 1. 2月16日 2. 3月10日
正解 1)
贈与税の申告は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までに提出し、納付を行います。所得税の確定申告が翌年2月16日から3月15日なので間違えないようにしてください。
(7) 相続税の計算において、業務外の死亡により被相続人の勤務先から受け取った弔慰金のうち、死亡時の普通給与×( )までは相続税の課税対象となされない。
1) 6ヵ月分
2) 12ヵ月分
3) 36ヵ月分
正解 1)
業務外の死亡の場合、死亡時の普通給与×6ヵ月分にあたる弔慰金が相続税の課税対象とはなりません。業務上の死亡の場合には、死亡時の普通給与×36ヵ月分まで相続税の課税対象とはなりません。
(8) 相続税の税額控除のうち、配偶者の税額軽減では、配偶者が相続した部分については法定相続分まで、あるいはそれを超えていたとしても( )までは控除される。
1) 3,600万円
2) 1億2,000万円
3) 1億6,000万円
正解 3)
相続税の税額控除のうち、配偶者の税額軽減では、配偶者が相続した部分については法定相続分まで、あるいはそれを超えていたとしても1億6,000万円までは控除されます。この控除の適用を受けるためには、必ず相続税の申告書を提出する必要があります。
(9) 相続税の申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から( )に、被相続人の相続開始時点の住所地の管轄税務署に申告を行う。
1) 3ヵ月以内
2) 4ヵ月以内
3) 10ヵ月以内
正解 3)
相続税の申告は10ヵ月以内、準確定申告は4ヵ月以内、相続放棄は3ヵ月以内と覚えておきましょう。
(10) 小規模宅地等の評価減の特例では、特定事業用宅地等において、( 1 )を限度面積として評価額の( 2 )を減額することができる。
1) 1. 200平米 2. 50%
2) 1. 330平米 2. 80%
3) 1. 400平米 2. 80%
正解 3)
特定事業用宅地等は400平米を限度面積として評価額の80%を減額できます。特定居住用宅地等については、平成27年以降330平米を限度面積として評価額の80%を減額できます。貸付事業用宅地等については、200平米を限度面積として評価額の50%を減額できます。
以上、学科の三答択一問題(不動産・相続事業承継)の予想問題10題をみてきました。8割程度は解答できていましたでしょうか。できた方もそうでない方も、最後まで復習を怠らないようにしてくださいね。繰り返し問題を何度も解いてみること、これが合格の秘訣になります。
2015年版FP3級 学科〇×予想問題〔不動産・相続事業承継〕はこちら
2015年版FP3級 学科択一予想問題〔ライフプラン・リスク管理〕はこちら
2015年版FP3級 学科択一予想問題〔金融資産・タックス〕はこちら