ファイナンシャルプランナー(FP)試験/FP試験の基礎知識

FP3級2015年1月試験解説!○×〔ライフ・リスク管理〕

FP3級は過去問を何回も解いて理解することが最短合格の方法です。今回は2015年1月学科〇×問題からライフプランニングとリスク管理をピックアップして解答・解説をつけました。独学の方はもちろん、通学されている方にも利用をおすすめします!

伊藤 亮太

執筆者:伊藤 亮太

株式・ファイナンシャルプランナーガイド

FP3級の学科試験では新傾向問題もちらほら

FP説明

FPとして羽ばたこう!

最短合格したいFP3級受検者にとって、何を行うことが最良な方法でしょうか。それは、過去問を数回分解き、傾向を知ることです。ここでは、2015年1月試験の問題(学科○×、ライフプランニングとリスク管理)をもとに、解答・解説を公表していきます。

まず試験の総括から。2015年1月FP3級試験のライフプランニングとリスク管理の○×問題に関しては、例年並みの問題であり、特に変わりはありませんでした。ただし、契約転換制度や自動車保険の対人賠償保険についてはやや細かい内容を問う問題であったと思いますので、引き続きやや細かい論点も問われる可能性がある点には注意が必要かと思われます。

なお、下記に公表する過去問と解答解説は、試験直前に使うもよし、傾向を知ってからテキストや動画などで勉強するもよし、ご自身にとって最適な使い方をしていただければと思います。最終的には今回のほか、各課目において学科、実技すべてに解説を行いますので、全部お読みいただければ2015年1月試験の傾向がつかめると思ってください。それではさっそく、過去問を解いていきましょう。

FP3級 ライフプランニング○×問題を解いていこう

それでは、2015年1月試験FP3級学科○×問題のうち、まずはライフプランニングについて解いていきましょう。正しいものまたは適切なものには○を、誤っているものまたは不適切なものには×を選んでください(問題の番号は2015年1月試験過去問と同じ番号とします)。

(1) ファイナンシャル・プランナーが顧客と投資顧問契約を締結し、その契約に基づき投資助言・代理業を行うには、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受けなければならない。

正解 ○
毎回出題される「関連法規」からの出題です。投資顧問契約とは、顧客に対して有価証券(株式や債券など)の価値等に関する投資助言を行う契約などが該当します。つまり、株式のおススメなどを顧客に助言する仕事になりますが、これを行うためには内閣総理大臣の登録を受ける必要があります。この他、税理士法、弁護士法、保険業法とFPの関連性を問う出題も過去何度も出ていますので、対策を練っておきましょう。

(2) ライフプランニング上の可処分所得の金額は、一般に、年収から税、社会保険料ならびに生命保険料を控除して求める。

正解 ×
可処分所得とは、一般に、年収から税金(所得税・住民税)と社会保険料を差し引いた額をさします。強制的に差し引かれる税金や社会保険料を除いた自由に使えるお金と考えればよいでしょう。生命保険はご自身で自由に加入するものであり、強制ではありませんから可処分所得計算上は差し引きません。可処分所得については、計算でも出題される可能性がありますので、計算も解けるようにしておいてください。

(3) 健康保険の被保険者が、同一月に同一の医療機関等で支払った一部負担金等の額が所定の限度額を超えた場合、その超えた部分の額は、所定の手続により高額療養費として支給される。

正解 ○
高額療養費とは、同一月に同一の医療機関等で支払った医療費自己負担額が、高額となった場合において、一定の限度額を超える部分について給付されるものです。つまり、高額な治療代はある一定金額までは負担する必要があるけども、健康保険によりそれ以上の負担はカバーできるため負担しなくてもよいという制度です。2015年1月から高額療養費の自己負担限度額の式が変更となっていますのでご注意ください(3段階から5段階へ変更)。

(4) 雇用保険の基本手当の原則的な受給資格要件は、離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して6カ月以上あることである。

正解 ×
雇用保険の基本手当は、いわゆる失業手当に該当します。基本手当の支給要件は、原則として、離職の日以前2年間に、賃金の支払基礎となる日数が11日以上ある月が、通算して12ヵ月以上あることです。通常、会社を辞める前2年間に12ヵ月以上しっかり勤務していた場合に、失業手当が支給される要件に該当してくるのだと覚えておいてください。

(5) 老齢基礎年金を繰り下げて受給する場合、繰下げによる加算額を算出する際の増額率は、最大30%である。

正解 ×
老齢基礎年金の繰下げを行った場合、年金額が増額されます。増額率は、0.7%×繰り下げた月数となり、本来65歳から支給されるものを66歳~70歳まで繰下げが可能です。そのため、最大繰下げ率は、70歳まで繰り下げた場合、つまり65歳から見て5年後から年金をもらうことになりますので、最大繰下げ率は0.7%×60ヵ月間(5年間)=42%増額と計算できます。
ちなみに、30%は最大繰上げ率に該当します。繰上げの場合には、減額され、その割合は0.5%×繰り上げた月数となるため、60歳から受給することも可能ですが、0.5%×60ヵ月間=30%減額されます。

次は、「リスク管理」の○×問題を解いていきましょう!
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