FP3級 リスク管理○×問題を解いていこう
次に、2015年1月試験FP3級学科○×問題のうち、リスク管理について解いていきましょう。正しいものまたは適切なものには○を、誤っているものまたは不適切なものには×を選んでください(問題の番号は2015年1月試験過去問と同じ番号とします)。(6) 生命保険募集人が、保険契約者または被保険者に対して、保険料の割引、割戻しその他特別の利益の提供を約束する行為は、保険業法により禁止されている。
正解 ○
保険業法は、保険業に携わる者が守るべき法律であり、契約者や被保険者の利益の保護、保険会社の事業が健全に運営されるためにもうけられています。生命保険募集人とは、生命保険の販売を行う者を一般にさしますが、保険料の割引などは行ってはいけないと決められています。この他、虚偽のことを告げ、または重要な事項を告げない、重要な事項を告げないことを勧める、といった行為も保険業法により禁止されています。
(7) 契約転換制度を利用して、現在加入している生命保険契約を新たな契約に転換する場合、転換後の保険料には、転換前契約時の保険料率が引き続き適用される。
正解 ×
契約転換制度とは、現在加入している保険で積み上がった責任準備金や積立配当金をもとに、新しい保険に買換えをおこなう仕組みです。新しい保険の保険料の一部に責任準備金や配当金を充てることになり、これまで加入していた保険契約は消滅します。新しく加入する保険は、新規加入と同様、告知または医師による診査が必要となり、契約転換後の保険料は、転換時点の年齢および保険料率で計算されることになります。転換前の保険料率が適用されるわけではありません。
(8) 自動車保険の対人賠償保険では、自動車事故により他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)から支払われる金額を超える部分に対して保険金が支払われる。
正解 ○
自動車保険における対人賠償保険では、交通事故により他人を死傷させ、賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。ただし、強制加入である自賠責保険から支払われる保険金を超えて賠償責任が発生した場合に、その超えた金額を保険金として支払われることになります。なお、自賠責保険は強制加入ですが、対人賠償保険は民間保険であり任意のため、加入するかどうかは自由です。
(9) 家族傷害保険の被保険者には、被保険者本人(記名被保険者)またはその配偶者と生計を共にする別居の未婚の子が含まれる。
正解 ○
家族傷害保険では、国内外を問わず、日常生活における傷害を補償します。保険の対象となる被保険者には、加入者本人のほか、配偶者、本人または配偶者と生計を一にする同居の親族および別居の未婚の子が含まれます。大学へ通うために、一人暮らしをしているようなお子さんも被保険者の対象にできるということですね。
(10) 海外旅行保険では、地震もしくは噴火またはこれらによる津波を原因とするケガは、補償の対象となる。
正解 ○
海外旅行保険では、海外旅行中の傷害を補償します。ただし、通常の傷害だけではなく、細菌性食中毒、地震・噴火・津波を原因とする傷害も補償されます。なお、普通傷害保険では細菌性食中毒、地震・噴火・津波を原因とする傷害は特約を付けない限り補償されませんのでご注意ください。
以上、FP3級の2015年1月試験学科○×問題(ライフプランニング・リスク管理)10題をみてきました。頻出問題としては、問1、問4、問5、問6、問9、問10といったところでしょうか。しっかり復習しておいてくださいね。次回は金融資産運用とタックスプランニングの分野を解説します。お楽しみに。
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