ファイナンシャルプランナー(FP)試験/FP試験の基礎知識

2015年版FP3級 択一予想〔金融資産・タックス〕

最後はとにかく問題演習をこなすこと。今回はFP3級学科三答択一問題のうち、金融資産運用とタックスプランニングの2分野から10題出題してみました。最後の力試しにご利用ください。皆さんに幸あれ!

伊藤 亮太

執筆者:伊藤 亮太

株式・ファイナンシャルプランナーガイド

数字、単語をしっかり覚えておこう

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FP知識は資産運用でも役に立つ

前回に続き、ここでは学科の三答択一問題のうち、金融資産運用・タックスプランニングの予想を掲載します。

この2科目は数字、単語をしっかりおさえることです。間違った数字(年など)を覚えないようにしてください。予想問題で解けなかった問題や不安な箇所は、テキストで再確認してくださいね。

金融は計算、タックスは数字が問われやすい

ここでは、FP3級学科三答択一問題金融資産運用・タックスプランニング編と題し、三答択一問題10題を解いていきましょう。金融資産運用は計算問題がでる可能性が高いです。また、タックスプランニングは数字を問う問題が出題されやすいといえます。それでは早速問題です!選択肢の中から最も適切なものを選んでください。

(1) 1,000,000円を年利1%(1年複利)で4年間運用した場合の元利合計金額は、手数料や税金等を考慮しない場合、(    )である。(注:円未満切捨て)
1) 1,030,301円
2) 1,040,000円
3) 1,040,604円

正解 3)
1年複利の計算問題は、元金×(1+年利)n乗で計算ができます。nは年数になります。本問の場合、4年間の運用であるため、1,000,000円×(1+0.01)4乗=1,000,000円×1.04060401=1,040,604円(円未満切捨て)となります。


(2) 金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量を(    )という。これは、個人や企業、地方公共団体などの保有する通貨量の残高を集計したものになる。
1) 国内総生産(GDP)
2) マネーストック
3) 対外純資産

正解 2)
GDPは国内で一定期間内に生産された財やサービスの付加価値の合計になります。また、対外純資産とは、国が海外に保有する資産から負債を差し引いたものが該当します。


(3) 表面利率(クーポンレート)2%、残存期間5年の固定利付債券を、額面100円当たり99円で購入した場合の単利最終利回りは、(    )である。なお、答は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入している。
1) 1.82%
2) 2.20%
3) 2.22%

正解 3)
単利最終利回りは、{表面利率+(額面100円-購入価格)/残存期間}/購入価格×100で求められます。本問の場合、{2+(100-99)/5}/99×100=2.22%(小数点以下第3位四捨五入)となります。


(4) 2つの資産を運用し、その相関をとったとき、(    )に近づくほどリスクの軽減が期待できるといえる。
1) +1
2) 0
3) -1

正解 3)
相関係数は-1から+1までの数値で表され、2つの資産の相関係数が-1に近づくほど、その資産の組み合わせにおいてリスクの軽減が期待できるといえます。


(5) デリバティブ取引において、株式などの原資産を特定の価格(権利行使価格)で買う権利のことを(    )という。
1) コール・オプション
2) プット・オプション
3) スワップション

正解 1)
買う権利はコール・オプション、売る権利はプット・オプションと覚えておきましょう。スワップションは、スワップ取引を原資産としたオプション取引をさします。


(6) 所得税の控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在で16歳以上19歳未満である扶養親族に係る扶養控除の額は、(    )である。
1) 38万円
2) 48万円
3) 63万円

正解 1)
扶養控除は、16歳以上19歳未満、23歳以上70歳未満が38万円となっています。特定扶養親族に該当する19歳以上23歳未満に関しては63万円、70歳以上の老人扶養親族は48万円、同居老親等は58万円となっています。


(7) 課税総所得金額が300万円である者の所得税額(復興特別所得税額を含まない)は、下記の<資料>を使用して(    )となる。
<資料>所得税の速算表(一部抜粋)
課税される所得金額    税率  控除額
195万円超330万円以下  10%  97,500円
1) 97,500円
2) 202,500円
3) 290,250円

正解 2)
所得税額は、課税総所得金額×税率-控除額で求めることができます。本問の場合、300万円×10%-97,500円=202,500円となります。


(8) 企業年金から受け取る老齢給付は、(    )に該当する。
1) 給与所得
2) 雑所得
3) 配当所得

正解 2)
公的年金や企業年金から受け取る老齢給付や、作家等を除く原稿料、講演料などは雑所得に該当します。


(9) 給与所得者のうち、(    )に該当する人は確定申告を行わなければならない。
1) 給与収入の金額が1,800万円以上
2) 給与所得、退職所得以外の所得の合計額が10万円超
3) 給与を受けている会社が2つ以上

正解 3)
給与所得者のうち、2つ以上の会社から給与を受けている、給与収入の金額が2,000万円超、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円超、のいずれかに該当する人は確定申告を行わなければなりません。


(10) (    )があり、一定の要件を満たした者は、青色申告の適用を受けることができる。
1) 譲渡所得
2) 不動産所得
3) 給与所得

正解 2)
青色申告の適用を受けることができる者は、不動産所得、事業所得、山林所得のいずれかがあり、適用を受けようとする年の3月15日までに、所轄税務署長に青色申告承認申請書を提出し承認を受け、日々取引を記帳、保存している者になります。最高65万円の青色申告特別控除の適用を受けることができます。


以上、学科の三答択一問題(金融資産運用・タックスプランニング)の予想問題10題をみてきました。次回は不動産と相続事業承継の分野から出題します。

2015年版FP3級 学科択一予想問題〔ライフプラン・リスク管理〕はこちら
2015年版FP3級 学科〇×予想問題〔金融資産・タックス〕はこちら
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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