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ビートたけし「お笑いブーム終わった」の真意とは?(2ページ目)

新年早々、お笑い業界を震撼させたのが、ビートたけしによる爆弾発言「お笑いブームは完全に終わったな」でした。他の人が言うならともかく、あの「世界の北野」の言葉だけに、十分すぎるほどの重みがあります。では、いったいその真意はどこにあるのでしょうか?

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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次のブームはいつ来るのか?

まずは、各方面で話題になった「お笑いブーム終了」についてですが、これ自体は芸人、一般人にかかわらず、誰もがうなずくところでしょう。残念ながら、人気芸人の練りこまれたネタを頻繁にテレビ番組で見ることのできた、ゼロ年代の輝きは遠い日の光景となってしまいました。

問題は「あと10年はお笑いブームはこない」という言葉です。これが本当なら、我々お笑い好きはこの先、寂しい10年を過ごさなければなりません。ただ個人的見解ですが、この言葉にはそれほど深い意味はないように思います。以前からお笑いブームには「10年周期説(説により8~12年まで幅あり)」というのがあって、その傾向に沿ったまでじゃないでしょうか。

しかも、過去のお笑いブームと比べて、このたびのブームはかなり息が長かったため、相対的に停滞期は短くなるような気がします。さすがにこれは根拠としては弱いかもしれませんが。あくまでも好意的解釈です(笑)。


「冬の時代」というピンチをチャンスに!

ただ、ビートたけし思うところの「お笑い」とは、あくまでも演者によって練りこまれた「ネタ」という意味でしょう。つまりバラエティーやトーク番組で芸人が活躍する現状を否定してるわけではないのだと、勝手に代弁してしまいます。

たしかに、レギュラーのネタ番組が消滅してしまった現状は嘆かわしいものがありますが、これは芸人個々の問題というより、番組プロデューサーに頑張ってもらうしかないでしょう。実際、過去の人気お笑い番組を振り返ると、そのほとんどが敏腕Pの主導によるものです(その意味では、不定期特番の「北野演芸館」にはぜひとも、第4次ブームを巻き起こす起爆剤となってもらいたいのですが)。

昨年、THE MANZAIで優勝した博多華丸・大吉も言っていたように、面白い芸人は劇場やライブの現場に大勢います。大ブームを巻き起こした日本エレキテル連合だって、100以上のネタを抱えて、次のステップを懸命に踏み出そうとしています。冬の時代と言われる今こそ、志あるプロデューサーが新しい形のネタ番組を作り出す絶好の機会ではないでしょうか?
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