Tポイントは顧客の囲い込みを強化

ショッピングや飲食の際にもらえる様々なポイント。通常、こうしたポイントサービスは、個別の店や会社が独自に提供するもので、利用した店舗でしか、貯めたり、使ったりすることができません。しかし、「共通ポイント」は、コンビニやファミレス、カフェ、あるいはネット上のショッピングサイトなど、さまざまな業種の店舗や会社で利用できる点に最大の特徴があります(共通ポイントはすべて1ポイント=1円として使えます)。

まずは、共通ポイントの先駆けであるTポイントから紹介していきましょう。Tポイントは2003年10月からスタートし、現時点で最も多くの加盟者数および加盟店数を有しています。運営会社はTポイント・ジャパンです。

最近の動向としては、「ユーザーの囲い込み強化」が挙げられるでしょう。例えば、DVDやCDのレンタルショップTSUTAYAで実施している、「TSUTAYAランクアップサービス」の場合、月間3日以上の利用で翌月のTポイントの付与率が2倍に、月間5日以上の利用で同じく3倍になります。通常のTSUTAYAのポイント付与率は200円につき1ポイントなので、それが、200円につき2ポイントと3ポイントにアップされることになります。

同様なサービスが、コンビニのファミリーマートでも14年7月から始まっています。「ファミマTカード」を使っているユーザーに対する「ファミランク」です。ファミリーマートでの月間利用金額が5000~1万4999円だと翌月は200円につき2ポイント、月間利用金額が1万5000円以上になると翌月は200円につき3ポイント付与されます。月間利用金額が5000円未満は200円に付き1ポイントの付与になります。

従来、ファミマTカードを使うと一律100円につき1ポイント付与されましたが、それが利用金額に応じて付与率が変更されることになりました。同時に、ファミマTカード以外のTポイントカードの利用については、200円で1ポイントの付与率に統一されています。

TSUTAYAとファミリーマートは、Tポイント陣営の“キラーコンテンツ”といえる存在。そのふたつが、“使えば使うほどお得になる”というサービスを相次いで導入し、ユーザーの囲い込みを強化しているというわけです。

ヤフーがカード事業へ本格参入の可能性

Tポイントは、Yahoo!ポイントと統合され、「Yahoo!ショッピング」でも利用できるようになっています。ただ、Yahoo!ショッピングの売上規模がやや伸び悩んでいるため、ネット上での存在感はそれほど高まっていません。しかし、起爆剤になりそうな動きはあります。Yahoo!ショッピングを運営するヤフーは、14年にクレジットカード会社を買収しており、15年中にも、クレジットカード事業に本格的に参入すると見られています。

現在、ヤフーの各種サービスでお得に使えるカードとしては、JCBが発行しているYahoo! JAPAN JCBカードがある程度。スペック的にはまずまずのカードなのですが、さらにお得なカードが登場する可能性があるのです。楽天市場が日本最大のショッピングサイトに成長した背景には、使い勝手の良い楽天カードの存在がありました。ハイスペックな新しいカードが発行されれば、Yahoo!ショッピングの規模が拡大し、ひいてはT ポイントのネット上での魅力が高まるかもしれません。

新電子マネー「Tマネー」は普及するか

さらに、注目される動きとしては、「Tマネー」という新しい電子マネーも挙げられます。すでに発行されているTカードにそのままチャージができ(一部例外あり)、加盟店で使えるというものです。

Tマネーのメリットには、利用金額500円ごとに1ポイント付与されるというものがあります。ポイントの還元率は0.2%相当なので、大きなメリットではないものの、今後、付与率がアップされる可能性はあります。

また、今のところ、Tマネーのチャージの方法は、加盟店での現金によるチャージのみになっていますが、もし前述した新しいヤフーのカードが発行され、チャージができるようになり、チャージポイントも付くようになれば、普及に弾みが付くと予想されます。もちろん、Yahoo! JAPAN JCBカードでチャージポイントが付く可能性もあります。15年は、この辺の動向については要注目でしょう。