老後世帯のキャッシュレス決済の注意点とは?

老後世帯からお金相談を受けると、クレジットカードや●●ペイの使用、といった「キャッシュレス決済」に興味はあるものの、デジタルが苦手でもあり、現金しか使わないという人がいます。

コロナの感染拡大により、現金を使わない決済手段が推奨されるようになりましたので、この世代の人がキャッシュレス決済を使う上で気をつけたいことについて解説してみます。
 
スマホやパソコンが苦手な人がキャッシュレス決済を使うときの注意点は?

スマホやパソコンが苦手な人がキャッシュレス決済を使うときの注意点は?



キャッシュレス決済は、コロナ禍以前に現金しか使えなかった場所でも、いつの間にか導入されていたりすることがありますので、ぜひ探してみてほしいと思います。2021年4月にレストランの『サイゼリヤ』が、全店でキャッシュレス決済の導入が完了したということで話題になりました。

高齢になると病院へ通院する機会も多くなることと思いますが、病院や薬局の支払いにも利用できる施設も増えてきました。また、税金・国民年金等の公共料金の支払いにも利用できる地方自治体もあるようです。身近なところですと、郵便窓口でも 切手やはがき、レターパックなどの発送をするときにキャッシュレス決済をすることができますので、現金だけではなく、使ってみる価値はあるのではないでしょうか。
 

キャッシュレス決済をすると「ポイ活」ができる?

クレジットカードや●●ペイを使うと、ポイント還元がされることが多いのですが、生活費をキャッシュレス決済することによって、ポイントを集めることを「ポイ活(かつ)」といい、若い世代を中心に、ポイントをうまく使うことで生活を豊かにしていくことを実践しているようです。

例えば、ひと月の生活費が20万円の世帯が1%ポイント還元のキャッシュレス決済を利用した場合、ひと月2000円の節約になり、年間2万4000円の節約になるのです。

日々の買い物や支払いを、現金からキャッシュレス決済に変更すればするほど節約効果が大きくなるでしょう。また、ポイント還元率ができるだけ高いカードや決済手段を探しておくことも大事です。このあたりは身近で、ポイ活をやっている人に口コミで聞いてみたりして情報も集めてみてください。生活道線で使うスーパーやドラッグストアなどで、どのポイントが集められるのかなど、その人によってお得なカード、ポイントが違うためです。
 
投資とは違い、ポイントは本来使う支出に対してもらえるオマケのようなものなので、有利にキャッシュレス決済を利用して、リスクを負うことなく、結果として生活費を節約できることになります。
 

「マイナンバーカード」を持っている人は『マイナポイント』でさらに節約につながる

すでにマイナンバーカードを持っている人だけが対象になりますが、『マイナポイント』とは、「キャッシュレス口座に2万円のチャージ、もしくはキャッシュレスで買い物をすると、25%分(最大5000円相当)がもらえるという制度です。

期限が設けられており、2021年9月末までに「2万円のチャージ、もしくは買い物」をすることが必要です。あわてて不要なものを購入する必要はありません。期限までにチャージして、25%分のポイントがもらえる制度を利用してみてはいかがでしょうか?
 
『マイナポイント』を利用するには、あらかじめキャッシュレス事業者を選択して『マイナンバーカード』と紐づけます。決済事業者によっては、通常ポイントの25%に上乗せしてポイントがもらえる決済事業者もあります。

例えば、Suicaやd払いは1000円相当、WAONは2000円が上乗せしてもらえます。このほかにもいろいろあります。ポイント付与率が高い業者を利用するとよりお得感が増します。

気を付けてほしいのは、決済業者を選択する際に、高い上乗せポイントがもらえるからといって、利用できる店舗が近くにない決済事業者に2万円チャージしてしまうことです。これでは家計の節約にはなりません。頻繁に利用する決済事業者の中で、上乗せのサービスを提供してくれるところを選びましょう。
 

初心者がキャッシュレス決済を利用する際の注意点は?

ポイントをもらうことに慣れてくると、ポイント付与率だけに目が向いてしまい「ポイント取得のためだけに不要なものを購入してしまった」という浪費につながってしまうこともあります。必ず使うものを、買い置きしておくならばいいのですが。

キャッシュレス決済をした時点では高いポイントがもらえた!お得だと勘違いしてしまうのです。買ったものは使わず、後日送られてくる請求額を見てビックリ、ということになったら元も子もありません。あくまでも、日常生活の上で、いままでの現金支出をキャッシュレス決済に切り替えるということを念頭におきましょう。キャッシュレス決済を使って、請求がくるまでに1~2カ月の時間差があるでしょうから、お金を使っている感覚がなくなって気が大きくなってしまう人がいるかもしれませんが、注意してほしいところです。
 

キャッシュレス決済で収支管理するには? チャージに注意

キャッシュレス決済は現金と違い、お財布からお金が減ることなく支払いができるため、支出額が把握しづらいということがあります。収支把握をするために、キャッシュレス業者のアプリで確認できますが、スマホやパソコンが苦手な人は、家計簿、またはノートなどにつけておきましょう。高額な請求に驚かないためにも、決済した金額を把握するようにしておいてほしいのです。
 
自分がどれくらい使っているのかをきちんと把握し、今からでもメモをする、レシートを保存し1カ月間の支出金額を把握するように心がけていきましょう。
 
キャッシュレス決済では、ポイント還元が多いというケースもあり、現金を●●ペイなどに、「チャージ」(支払い用にプールすること)して使う人もいると思いますが、銀行口座もしくはクレジットカードからお金が移動することになります。一度にたくさんのお金をチャージしてしまうと、浪費につながることになりかねません。

最初は少額の3000~5000円程度ずつチャージしておくといいでしょう。だんだんキャッシュレス決済に慣れてきて、キャッシュレス決済できる支出、現金で支払う支出の仕分けができ、1カ月間のキャッシュレス決済できる金額を把握できるようになってから徐々に調整しましょう。
 
キャッシュレス決済は、1週間を目安に、キャッシュレスで支払った明細を印刷もしくは記録しましょう。今までの現金を使った支出額を超えないように日々管理していきましょう。
 
キャッシュレス決済を日常化していくときには、使い過ぎを防止するための収支管理が重要なのです。キャッシュレス決済をきちんと「見える化」することで、他の無駄な支出が発見できるきっかけになるかもしれません。
 
これらのキャッシュレス決済のメリットとデメリットを理解してキャッシュレス決済で得たポイントを家計管理に有効活用していきましょう。

取材・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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