308とSWではフットワーク、乗り心地の面で違いも
さて、ハッチバックの308とステーションワゴンの308SWは、冒頭で紹介したように全長とホイールベースがかなり異なっているが、軽快感や乗り心地の面でもかなりの差がある。
ハッチバックは箱根の山でもかなり軽快にコーナーをクリアし、山道をグイグイと走りたくなるサイズ感だが、ワゴンは325mmも長い全長をそのまま感じさせるハンドリングで、とくにコーナーでは「リヤが後から付いてくる」ような曲がり方をする。
また、ボディ剛性感も全長の短いハッチバックの方が上という印象で、SWは高速道路を主体とするロングクルージングで乗ってみたいと思わせる動きだ。
ボディサイズと形状、そして走りもハッチバック、ステーションワゴンそれぞれにふさわしいキャラクターとなっているから分かりやすい。
スポーティで質感も高いが個性的なレイアウトは好みが分かれる
インテリアは、小径ステアリングとそのステアリングの上からのぞくメーターという、最近のプジョーでお馴染みのレイアウトを採用。
小径ステアリングもメーターも慣れてしまえば大きな問題はないだろうが、わずかな修正舵が必要だし、ドライバーのポジションとステアリングの位置(チルト)によってはメーターと少し干渉してしまうのもやや惜しい点ではある。
前後席ともにシートサイズは大きめで、厚みも十分。シートの座り心地はCセグメントでも上位に入れたい仕上がりだ。
また、身長171cmの私が運転姿勢を決めた後ろの席には、膝前に拳2つ、頭上に1つほどの余裕が残るのと、前席下に足の甲が入る空間が残されており、後席のフットスペース、ヘッドクリアランスは同セグメントの平均をやや上回っている印象を受ける。
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