新たな門出を迎えて再出発を果たしたバンド
一方で、現行のバンドから、新しくメンバーを迎えて今年再出発を果たし、力をつけてきたバンドも多くいる。
ユナイト
前身バンドからの流れも受け、2011年の結成時より人気を誇っている<
ユナイト>は、今年4月にDr.ゆきみが腰痛の悪化に伴いやむを得ず脱退。その後、8月に大阪からDr. 莎奈を迎え、早速、対極となる2つのコンセプトを両A面シングルで提示した『レヴ/ice』をリリース。コンセプトを使い分け、各地2本組みの全国ツアーを周るなど、止まることなくファンと足並みを揃え、勢力的に活動を続けている。
THE BEETHOVEN
名実共に名高いメンバーを揃えていることで知られる<
THE BEETHOVEN>は、11月28日付けで、オリジナルメンバーに加えて、ex.<
花少年バディーズ>のGt.ミネムラアキノリの加入を発表。今年、結成10周年を迎えた花少年バディーズだが、6月に無期限活動休憩となった。作曲の他、プロデュース業も手掛けるミネムラの加入は、バンドの活力剤となるに違いない。また、Dr.YURAサマを始めとする現行のメンバーに加えて、高いトークスキルを併せ持つ彼の加入は、ライブMCでの楽しみを一層増すことになるだろう。
メジャーデビューとインディーズへの帰還
J-POPのメジャーシーンで活動するアーティストに引けを取らない動員、売り上げ枚数を誇るバンドも多く存在するヴィジュアルシーン。際立った個性で勝負をしている彼らは、それを貫ける場として、敢えてインディーズシーンでの活動を選択していると言えるだろう。また彼らは、例えばテレビ番組出演よりも、ライブで魅せることに闘志を燃やし、そこで動員を増やしていくことに重きを置いて活動しているという点でも、インディーズでの活動に不自由さを感じないのだろう。
メジャーデビューへの憧れやステイタスといったものが、他のシーンに比べて極めて強いものではないのもこのシーンの特徴と言える。
HERO
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HERO>は、イベントライブで居合わせたどのバンドのファンをも巻き込む、圧倒的な統率力を見せるステージングで人気を博し、昨年7月にメジャーデビュー。メジャーデビュー後も変わらぬ活動を見せていたが、今年11月、契約終了により、インディーズシーンに帰還。あくまでも前向きな理由での帰還とのこと。今後、Vo.高橋尽の頭脳プレーがどうバンドに反映されていくか、より楽しみだ。
AWAKE
一方、今年もわずかながらメジャーデビューを果たしたバンドもいた。Vo.Eru.の頼もしいビッグマウスと甘い歌声で若い層に人気の高い<
Awake>は、来春のメジャーデビューを発表。夢として、東京ドームでのライブの実現を公言している彼ら。ファンとのその約束を果たすべく掴んだこのチャンスが、来年、どのように彼らに作用していくか見どころだ。
>>次ページでは、2014年の目玉となった出来事についてお届けします。