事務所所属、移籍を選択したバンド

ヴィジュアルシーンではインディーズが主流という流れもあり、バンドがメジャーかインディーズかというよりも、事務所の移籍――つまり、バンドが自主で活動しているのか、あるいはどの事務所に所属しているか、という点のほうがファンの関心は高い。

LEZARD

LEZARD

インディーズシーンにおいてバンドの方針を決めるのは、バンドはもちろんのこと、それに加えて、事務所に所属しているのならば、所属事務所の考えも大きく関わってくる。対外的な活動方針の他、例えば、所属バンドを集めた全国ツアーを開催する事務所が多く存在することを思うと、事務所のカラーというのも少なからずバンドに影響を及ぼしてくる。自主バンドとして始動し、今年結成1年にして恵比寿リキッドルームでのワンマンライブを大成功に収めた<LEZARD>は、多くの人気バンドを抱えているRiostar Recordsへの所属を発表。また、大手のPS COMPANYからは今年、<Alice Nine>が離籍し、<レイヴ>など若手のバンドを迎え、新しい風を入れたことも記憶に新しい。


2014年のヴィジュアルシーンの代名詞とも言える“復活”

SIAM SHADE

SIAM SHADE

2014年のヴィジュアルシーンを漢字で表すとしたら、間違いなく”復活”だろう。

今年はなんといっても、活動を終了したバンドの復活が目立った。中でも、<SIAM SHADE>と<PIERROT>の復活について特筆せずにはいられない。

90年代のヴィジュアルシーンを牽引してきたSIAM SHADEは2002年に解散。その後、震災復興ライブで限定復活を果たしたが、今年10月27日(日)さいたまスーパーアリーナでのライブを皮切りに、Zepp Nagoya、Zepp Nambaと全国ツアーを周り、本格的に復活。各メンバーの活躍が、SIAM SHADEを当時リアルタイムで見ていないファンも多く呼び寄せ、世代を越えたライブを見せ、大成功に終わった。

PIERROT

PIERROT

PIERROTは2000年に西武ドームでの公演を果たすなど、絶大な支持を得ていたが、活動休止を経た2006年、解散ライブを行なうことなく、突然解散を発表。それから8年の月日が経った今年4月、特設サイトで“2014.04.12 18:00 新宿アルタビジョン”とだけ表示され、謎のカウントダウンが開始。その日時になると、黒服を来たピエラー(ファン)がアルタ前広場に大集結し、新宿東口を黒く染めるという、社会現象とも言える光景を生んだ。そこで、10月24日、25日の二日間に渡って『DICTATORS CIRCUS FINAL』と題したライブをさいたまスーパーアリーナで行なうことを発表。当日は、歴史の蘇る瞬間を一緒に体感しようと、会場外にもファンが詰め寄るほどの熱狂を見せた。

コンセプチュアルなビジュアルで国内外でも人気を博し、現在活動休止中の<Psycho le Cemu>は、2015年2月11日(水)より3夜に渡るアニバーサリーライブの開催を発表。また、2012年に惜しまれながら解散した人気バンド<ドレミ團>が3月20日(金)に復活ライブを行なうことが決定している。


さまざまな形態を見せるヴィジュアル系バンド。バンドの進む先の選択権は彼ら自身にあり、その結果が如実に現れ、また、その成長をライブハウスという場で間近に見られるところに、ヴィジュアルシーンのおもしろさがある。各バンドは今も尚、無数にあるヴィジュアル系バンドの中から頭一つ抜きん出ようと、日々切磋琢磨を繰り広げている。そこから何が新たに生み出されるのか、2015年もヴィジュアルシーンから目を離せない。また、来年は、ロックの聖地と言われる武道館に辿り着く若手バンドの出現にも期待したい。


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