ポジリポの一角「マレキアーロ」は民謡と魚介レストランの聖地!

Marechiaro

マレキアーロ地区からのぞむナポリ湾の夕刻の景色 (c)Ewa Kawamura


Fenestrella di Marechiaro

民謡《マレキアーロ》の舞台となった「窓(フェネストレッラ)」 (c)Ewa Kawamura

ナポリの西側エリアであるポジリポ地区は、丘陵の高級住宅街で、ナポリ湾の眺めが抜群なことで知られていますが、ポジリポの丘から海側へ下った地区「マレキアーロ(Marechiaro)」は、ナポリ人なら誰もが知っている有名なナポリ民謡(カンツォーネ)の《マレキアーロ(A Marechiare)》(1886年)の舞台です。作曲はフランチェスコ・パオロ・トスティ、作詞はナポリ魂満載の詩人サルヴァトーレ・ディ・ジャコモで、歌詞に登場するマレキアーロの「フェネストレッラ(Fenestrella)」とは、ナポリ弁で窓のこと。その窓となる「フェネストレッラ」は今もマレキアーロに残っていて、その下には楽譜を刻んだ記念碑が掲げられています。

Fenestrella

民謡《マレキアーロ》の記念碑 (c)Ewa Kawamura

そして、このマレキアーロの一角は、新鮮な採れたてを出す魚介レストラン街にもなってます。ですので、ちょっと贅沢に魚介料理のフルコースを食べたくなったら、ここにやってきて、民謡の舞台となった「フェネストレッラ(窓)」もついでに見てお散歩もするというのが、山の手ナポリっ子の定番コースとなっています。この「窓」は、マレキアーロのレストラン街の一本道をずっと奥に進み、左にでてくる階段を下がって海に一歩手間のところを、左手に振り向くと見えてきます。

マレキアーロの超人気レストランは、なんと古代神殿の中!

Ciciotto

古代神殿の遺跡の中にあるマレキアーロの人気レストラン「チチョット」 (c)Ewa Kawamura


Pasta linguine

チチョットのパスタはお皿からして大きい!(c)Ewa Kawamura

魚介レストランがひしめくマレキアーロですが、その中でダントツの人気店が、創業1942年の「チチョット(Cicciotto)」です。店名は、イタリア語で「ふとっちょ」という意味で、量も多く、前菜(アンティパスト)の盛り合わせ(4~6皿も続いてゆく)はここの定番ですが、これだけで日本人にとってはまるでフルコース料理のよう。ナポリ人はそのあとにさらに、パスタ、メインの魚料理を平らげてゆきます。しかし、なによりもびっくりするのは、むしろこのお店の立地です。

Tempio di Fortuna

チチョットの外壁にあるフォルトゥーナ神殿の古代遺跡の柱 (c)Ewa Kawamura

紀元前1-2世紀の古代ローマ遺跡、「フォルトゥーナ神殿」の中にあるのです。外壁には、本物の古代の柱も鎮座していて、その真横に外のテラス席が置かれています。

運が良ければ、夜は流しの楽師(なかなか上手い!)がやってきて、ナポリ民謡の数々を聞かせてくれます。「窓(フェネストレッラ)」の舞台となった場所で、文字通りに「本場の」カンツォーネ《マレキアーロ》を聞くことができ、とっても美味しい新鮮な魚介に舌鼓を打てるのは、ここならではの贅沢です。

Musicisiti

マレキアーロの夜を飾る楽師たち (c)Ewa Kawmaura

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Trattoria Da Cicciotto(トラットリア・ダ・チチョット)
住所:Calata Ponticello a Marechiaro, 32, 80123 Napoli
TEL:+39 081 575 1165
アクセス:車で。渋滞がなければ、ナポリ中心部からタクシーで15分ほど、約15~20ユーロ。




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