子育て/子育て・ママ育て

イライラ爆発の前に……ママの気持ちをアイメッセージで伝えよう!

ママは子どもの前で笑顔でいるべき! と毎日頑張っているけれど、どうしてもイライラが爆発しては自己嫌悪……。子どもを傷つけずに、あなたの思いも大切にできる伝え方をご紹介します。子どもにとっても感情を学ぶ第一歩になることでしょう。

横山 知己

執筆者:横山 知己

子育てガイド

イライラ爆発……ママはいつも笑顔じゃなきゃダメ?

イライラ爆発の前にママの気持ちを伝える

ママの心が雨模様。そういうこともありますよね。

「ママは子供の前で泣いてはけない。ママが笑っていないと子供が不安定になる。」という考え方、きっと誰でも一度は見聞きしたことがあるはず。子供の気持ちが不安定にならないように、ママのネガティブな気持ちにはできるだけ蓋をして。怒りやイライラもなるべく我慢……。でも、子供の前では笑顔で穏やかに過ごしたいという想いとは裏腹に、どうにも収まりのつかない感情が爆発してしまうこともありますよね。
 

ママの気持ちは子供に伝わっている

ママの気持ちが不安定だと、子供の気持ちが不安定になるのは本当のこと。もちろん、可能な限り子供の前ではママの気持ちが穏やかであることが望ましいでしょう。しかしながら、あなたがどれだけネガティブな気持ちを隠し、言葉に出さなくても、あなたの気持ちは、表情や雰囲気で子供に伝わっています。

残念ながら伝わるのは、漠然とママが「良い状態ではない」ということだけ。それどころか、その状態が続くことによって、子供はあなたからの愛情に不安を覚える可能性もあります。どうせ伝わってしまうのであれば、「爆発」や「雰囲気」という形ではなく、きちんとママの言葉で伝えてあげましょう。
 

イライラ爆発! の時、子供に対してどんな言葉をかけていますか?

「も~(あなたは)なんで危ないことをするの!?」
「(あなたは)何回言ったらわかるのよ!!」

子供がしてはいけないことを繰り返す時などは、イライラがつのりやすいもの。どんなママも一回はこのセリフを言ったことがあるのではないでしょうか。つい口に出てしまいがちだからこそ、ちょっと立ち止まって考えてみたいこの声掛け。これによって子供に伝わるのは何だと思いますか? 答えは「自分は責められている」という感覚だけです。この言い方は"ユーメッセージ"と言われ、主語が「あなた(=子供)」になっています。目の前のことに対して、「あなたのせいで私は不快だ!」と感情的に伝えているにすぎません。その結果、子供は自分は責められていると感じ、怒る、反抗的な態度をとる、すねる、いじける等、自分を守るための行動を取るようになります。結果として問題がこじれ、解決が遅くなる上、お互いに嫌な思いをすることになります。それではこんな時、どんな声掛けが良いのでしょうか?
 

伝えるのはあなたの本当の気持ち

あなたの本当の気持ちにスポットライトを当ててみませんか?

あなたの本当の気持ちにスポットライトを当ててみませんか?

このセリフを言っている時、本当にあなたが子供に伝えたかったことは何でしょうか? 子供のことを心配する気持ち、同じことを何度も言っても伝わらない悲しさだったりしますよね。これを「私」を主語にした“アイメッセージ”で伝えると下記のようになります。

「危ないことをすると(ママは)とっても心配だわ」
「何度伝えても伝わらないと(ママは)悲しい気持ちがする」

アイメッセージは、あなたが感じていることを、「私」を主語にして伝える手法です。主語を「私」にすることで、子供も自分が責められたとは感じにくく、ママの気持ちに焦点が当たり受け取りやすくなります。
 

イライラ爆発! の前に手を打つ

「どうしても子供と向き合えない……」そんな気持ちになった時は、イライラが爆発する前に、あなたの状態を伝えてみましょう。

「ママは今疲れてしまったから、ちょっと休憩。
あなたが悪いわけではないのよ。でもそっとしておいて」

もしこんな風に声をかけられたとしたらどうでしょうか? 子供としては、突然理由もわからずに無視されたり、イライラ爆発をぶつけられたりするより何倍も良いですし、ママの状態を理解するきっかけにもなります。そしてママとしてのあなたも、無理やり笑顔で過ごしてツライ思いをしたり、感情をぶつけて後で後悔したりするよりも、気持ちが楽なはずです。
 

初めの一歩は「私は」に続く感情を探す所から

ここまで読んでみて、自分が感情的になっている時に、そんな風にできるかな……と不安になった方もいらっしゃるかもしれません。何事も小さな一歩から。まずはイライラが爆発しそうになった時の自分の気持ちに意識を向けてみましょう。アイメッセージの主語「私は」に続く言葉は何ですか? 例えば、「怒ってる」「悲しい気持ち」「残念な気持ち」「悔しい気持ち」など、あなたの気持ちを表現する言葉を探してみましょう。頭に血が登っている時であればあるほど、「今の自分はどんな気持ち? 」と自分に問いかけることで、少しクールダウンするきっかけにもなります。
 

「感情」を学ぶ第一歩として!

アイメッセージを使って伝えたあなたの気持ちを通じて、子供は人に感情があることを学びます。そして感情は一言では片付かない程、奥の深いもの。頭でわかっていても、心が追いついていかない……そういうことは大人になった私達でさえあることです。アイメッセージでネガティブな気持ちを表現できる姿を見せることは、どんな感情とも折り合いが付けられる姿を見せることにつながります。それはこれから先子供が大きくなった時、自分の感情と折り合っていくための大きな財産になることでしょう。

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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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