2014年11月は記録的な売り越し

2014年11月は、日経平均株価が1カ月で上昇率6.37%、上昇幅1046円9銭と大幅に上昇しました。また、米国の株価もNYダウ、S&P500指数などが史上最高値更新、ドイツのDAX指数も1万台を回復する勢い(12月に大台回復)、中国でも上海株が急騰などというように、世界同時株高となった1カ月でした。

かつてであれば、「株価の急騰に乗り遅れるな」のごとく追随買いが見られたものですが、東京証券取引所が公表している「投資主体別売買代金差額」によれば、個人投資家は上手に立ち回っている気がします。2014年11月1カ月間で、投資信託は2089億円の売り越し、個別株式は2兆447億円も売り越しているのです。

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投資は中・長期で行うものと教科書通りに考えれば、ほめられた動きとは言えないのかもしれませんが、利益を上げること、もっとストレートに言えば「儲けてナンボ」と考えるならば、上手く売買を行っていることがうかがえます。12月上旬現在では、株価が下がってくる=押し目をじっと待っている状況と思えます。

インデックスファンドから多額の資金流出

個別株の動向は他のガイドさんに譲るとして、主に投資信託の2014年11月の資金流出入を見ていくことにしましょう。

日本株を投資対象とする投資信託では、日経平均株価に連動するインデックスファンドから多額の資金が流出しています。DIAMアセットマネジメント「日経225ノーロードオープン」446億円、日興アセットマネジメント「インデックスファンド225」398億円、みずほ投信投資顧問「MHAM株式インデックスファンド225」346億円などです。

いずれのインデックスファンドも純資産総額の10%を超える投資資金が流出しているのですから、運用担当者からすれば気が気でなかったはずです。インデックスファンドを除くと、フィデリティ投信「フィデリティ・日本成長株ファンド」255億円、JPモルガン・アセット・マネジメント「JPMジャパンマイスター」236億円などとなっています。

日本株以外に目を向けると、フィデリティ投信「フィデリティ・USハイ・イールドファンド」747億円、新光投信「新光US-REITオープン」644億円、大和証券投資信託委託「ダイワ・US-REIT・オープンBコース」369億円となっています。

これらの投資信託は全て米ドル建て資産を投資対象とする投資信託。追加緩和以降、円安/米ドル高が急速に進んだことから、利益確定の売りが膨らんだのだと思われます。ちなみに、フィデリティ・USハイ・イールドファンドの747億円は、2014年の1カ月では最大の資金流出額です。この記事を書いている時には全投資信託の2014年11月の動向は公表されていませんが、もしかしたら同月は資金流出となっているかもしれません。

資金流入額上位に日本株ファンドはなし

資金流出ファンドだけではなく、資金流入ファンドも簡単に見ていきましょう。東京証券取引所が公表している「投資主体別売買代金差額」の通り、日本株を投資対象とする投資信託に多額の投資資金が流入した形跡はありません。

資金流入額上位は、ピクテ投信投資顧問「ピクテ新興国インカム株式ファンド」540億円、野村アセットマネジメント「野村テンプルトン・トータル・リターンDコース」471億円、野村アセットマネジメント「グローバル高配当株プレミアム(通貨セレクト)」430億円などとなっています。

日本株を投資対象とする投資信託は資金流入額ランキングの第15位に、大和住銀投信投資顧問「日本株厳選ファンド・ブラジルレアル」156億円がかろうじて入っているだけです。

ただ、純然たる日本株ファンドというよりは通貨選択型ファンドであるのが悲しいところです。今後、日本株が調整局面等を迎えた時に、多額の資金流入が日本株ファンドにあるのか期待したいところです。

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