DAIHATSU(ダイハツ)/その他のダイハツ車

ダイハツ・ウェイクの驚きの広さと走りに迫る(2ページ目)

タントというスーパーハイトワゴンを擁するダイハツが、さらに広い室内と荷室を誇るウェイクをリリース。多彩な趣味に対応するシートアレンジやラゲッジは使いがいがありそう。走りも気になるところで、その実力を探ってみた。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

実際に乗ってみて感じる広さは?

ダイハツ・ウェイク

「ロマンスカー」の先頭車両に乗っているかのような、パノラマチックな視界が広がる。アイポイントも高めでピラー後ろの三角窓(実際は長方形に近いが)も大きくて、視界の良さを重視する人も納得できるはず


ウェイクの運転席に乗り込むと、確かに広い。軽自動車とは思えない広さで、頭上まわりの広さはまさにミニバン級だ。

全高は1835mmもあり、こちらはヴォクシー/ノア/エスクァイアの1850mmよりも高く、室内高は1455mmとタントの1365mmよりも90mmも高い。

さらに、ヴォクシー/ノア/エスクァイアの室内高は1400mmだから、広さ自慢の5ナンバーミニバンよりも天井は高いことになる。
ダイハツ・ウェイク

少し高めのシート高だが、頭上に余裕があるから乗降も楽々。天地方向の余裕は驚くほどだが、シートは軽自動車の平均的なサイズにとどまる。前席はアップライトな乗車姿勢になる


もちろん後席も頭上は見上げるほど広々していて、足元空間も広大だ。これだけ室内高があれば、前後席の座面を高くして、高めの着座姿勢にすることで空間を稼ぐこともできるが、シート高は高すぎず楽に乗り降りできる。

さすがに3列目こそ備わらないものの、両側スライドドアに低床設計のフロア、少しだけ高めのシート位置、十分過ぎる余裕の室内高は、まさに2列シートミニバンだ。

予想よりも「フツー」に走る

ダイハツ・ウェイク

後席は頭上だけでなく足元も広々している。後席は左右席別々に240mmのスライドが可能


これだけ背が高いと、走行時の安定性が不安になるのは当然。コーナーリング時の傾きや風の強い橋を渡る際などに車両がふらつかないか、背高系のモデルに乗ったことのある方なら気になるところ。

ダイハツも当然熟知していて、足まわりの強化や空力フィンによる空力性能の向上、ボディ上側の軽量化を図ることで、重心高を抑えるなど徹底的な対策が施されているそう。

多少不安を抱きながら街乗りからスタートすると、拍子抜けするほど普通に走る。これだけのサイズなので動力性能もどうかなと思えたが、借り出したターボ仕様ならそれほど踏み込まなくても街中ならこと足りる。

ダイハツ・ウェイク

エンジンは64ps/92Nmのターボと、52ps/60NmのNAエンジンを設定する。NAは25.4km/L、ターボは23.8km/L。1tを超える車両重量と積載力が自慢のウェイクのキャラクターを考えると、ターボを選択したいところだ


乗り心地は、強化された足まわりを感じさせるやや硬めのフィーリングで、高めの全高のためかやや横揺れや上下方向の動きも感知できるが、基本的に引き締まっていて不快ではない。

これだけ全高が高く、開口部も大きいとなると静粛性の確保も大変だろうが、上質とまではいかなくても十分に軽自動車の平均点はクリアしている印象だ。

「曲がらない」ハンドリング

さて、「超スーパーハイトワゴン」といえるウェイクの課題が見えそうな高速道路に向かうと、ボディ下半分がどっしりと構えていて、首都高速のコーナーでも不安なくクリアできるし、横風安定性も予想よりも高く感じた。

こうした対策のデメリットとして考えられるのが、「曲がりにくい」という点だが、タント同様にウェイクもその傾向は明らかだ。山岳路や首都高速などのコーナーで速度が乗ってくると、狙い通りの走行ラインを描くにはなかなか難しい。

直進安定性を担保するため、スタビライザーの径を大きくしたり、新ウレタンのバンプスプリングを採用したりするなど、ロール抑制の策が効いていて、背が高い割にコーナーでの姿勢は安定しているが、先述したように思ったよりも「曲がらない」のには、なかなか慣れなかった。

次ページは、ダイハツ・ウェイクの使い勝手について
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