自己投資は大切だけど、本当に収入は上がるの?

自己投資は大切だけど、本当に収入は上がるの?

2015年10月に予定されていた消費増税が、足元の景気が軟調なことを受け、2017年4月に1年半延長される見通しとなりました(正式には、衆院選の結果次第です)。家計をやりくりする立場としては、消費税の再増税の時期が延びたことから、一安心というところでしょうか。せっかくの再増税までの猶予期間を家計改善のために有効に活用したいものです。

家計を改善する方法として、「収入を上げる」、「支出を下げる」、「運用利回りを上げる」という、3つの対策が一般的に言われています。日々の無駄な出費を抑え、節約をすることで「支出を下げる」ことは大切ですが、「自己投資」のような、将来の収入アップに繋がる支出まで、節約していては、家計悪化のスパイラルに陥ってしまいます。

自己投資をすると年収は上がる?

ところで、「自己投資」は、本当に収入アップに繋がるのでしょうか? そんな疑問を持ちながら、いろいろ調べていると、興味深い調査結果を見つけました。それは、労働政策研究・研修機構が行った、「子育て世帯の追跡調査(第1回:2013年)」です。

この調査では、自己啓発を行った母親グループと行わなかった母親グループが、前回調査時の収入と比較して、どのくらい変化したかを調査しています。調査結果は、下のグラフの通りで、自己啓発を行ったグループ(「上記のいずれか」の箇所を参照)の就業年収上昇は、36.7万円であったのに対し、自己啓発を行わなかったグループの年収上昇は15.8万円であることから、自己啓発をした母親グループの方が、しないグループよりも20万円強、収入が上昇したという結果でした。自己啓発をすると、収入アップに一定の効果があるといえます。

自己啓発の有無別平均就業年収の変化:「子育て世帯の追跡調査(第1回:2013年)」より、FPオフィス Life & Financial Clinicが作成

自己啓発の有無別平均就業年収の変化:「子育て世帯の追跡調査(第1回:2013年)」より、FPオフィス Life & Financial Clinicが作成


自己啓発の内容を「就職の準備に関する学習」、「語学の学習」、「パソコン・OAに関する学習」、「資格取得の学習」に分け、それぞれ、年収の変化を見てみましょう。

■「語学の学習」は、自己投資の効果が高い
「語学の学習」を行ったグループの年収は、前回の調査時と比較し、平均62.8万円上昇したという結果でした。さらに「語学の学習」を行わなかったグループと比較すると、年収の上昇額に44.9万円の差があり、「語学の学習」は、収入アップにつながる可能性が大きいという結果でした。

■「資格の取得」は、自己投資として効果は低い
一方で、「資格取得のための学習」を行ったグループの年収上昇は22.2万円で、行わなかったグループの年収上昇21.4万円と比較して、わずか0.8万円しかなく、自己投資の方法として、よく言われる「資格の取得」は、この調査においては、あまり効果は期待できないという、意外な結果でした。

>>自己投資の効果を期待できる資格もある!?