毎月4万円、ボーナスからは半分を積立て
20代で1000万円貯める方法は?
・毎月4万円を積立て
・ボーナスからは半分を積立て
・積立が50万円か100万円単位になったら預け替え
つまり毎月の給与からは4万円の定額。昇給などで給与が増えても積立額を増やすことはしません。ボーナスからは半分、50%という定率です。ボーナスが増えると積立額は比例して増えていきます。
「どうして4万円なんですか?」と聞いたところ、「毎月4万円貯めれば1年で48万円、約50万円です。100万円の半分は毎月の積立で貯められる。これにボーナスから足して、年間100万円を目標に貯めていけば10年で1000万円貯まるから」という返事。短大を出たばかり、まだ20歳の彼女の頭の中にはちゃんとゴールが見えていたわけです。しかし、計画は立てても、実行できるかどうかは別問題。
「毎月4万円貯めるのは、口で言うほど簡単じゃないですよね?」とさらに聞くと……。
「初任給は10万円台で、手取りは10万円ちょっと。最初の2年くらいは、とても我慢しました。幸い実家から通っていたので、ランチはお弁当を持っていき、夕食は基本的に自宅で食べていました。帰りが遅くなっても必ず家で食べるから残しておいて、と親に頼んで、残業の日もひたすらまっすぐ家路につきました。ボーナスの半分は自由に使えるので、次のボーナスでは何をしようかなとそれを楽しみに半年間頑張り、ボーナスで欲しかったものを手に入れたら、また次の半年も頑張ることができました。失敗したくないからボーナスの使い道にはものすごく真剣でした」とのこと。
普通なら、収入が少ない若い頃は少額を積立て、収入が増えるにしたがって積立額も増やそうと考えます。彼女にとっては収入が増えても毎月4万円の積立が基本です。なぜなら目標は年間100万円で、その半分は毎月の給料から貯める、それには月4万円という計算で、とても強い意志をもっていました。
だんだんラクになる定額積立と定率積立の組み合わせ
考えてみれば、この方法、実はとても理にかなっているのです。毎月定額の積立なので、毎月のやりくりは収入が増えるにしたがってラクになっていきます。またボーナスも「半分」と決めているから、収入が増えれば使える金額も増えます。若い頃は質素な身なりで構わないし、飲み会では先輩におごってもらえたりします。だんだんと後輩が増え、それなりの仕事を任されるようになれば、それなりの服装を整え、ときには後輩におごることも必要でしょう。彼女が実行した定額&定率の積立は、時間がたち収入が増えるにつれて、使えるお金も増え、必要なところにもちゃんと支出できるよう余裕が生まれてくるのです。
「3年目くらいからは、特に努力をした記憶もありません。ボーナスで海外旅行にも行くし、同僚や友達と評判のお店に外食にも行きます。私にとっては社会人になって以来続けている当たり前の習慣に過ぎなくて…。ただ今も無駄な買い物は決してしませんね。最初の大変だったころのやりくりで鍛えられたから」とのこと。人間、最初が肝心なんですね。
今よりはまだ金利も高かったので30歳のお誕生日を迎える前に、29歳で1000万円の貯蓄を達成。彼女が恵まれていたかなと思う点は、50万円や100万円というまとまった金額になったときに、より有利に預け替えられる金融商品が当時はまだあったこと。実家暮らしだったこと。正社員で安定した収入があったこと。とはいえ、年収は特別多かったわけではありません。彼女よりも年収が多いのに、なかなか貯められない貯め下手さんも、たくさん取材しました。
なによりも私がびっくりしたのは、外見からはとても節約して1000万円貯めた人には見えなかったことです。洋服代、けっこう使っているのかな?と思わせるオシャレさんでした。ご本人も、「特別なことは何もしていない。ほんとに私でよかったんですか?」といっていました。多分、今頃は結婚し、子どもに恵まれて、よいお母さんになり、そしてしっかり家計管理していることでしょう。
「毎月4万円+ボーナス半分でだんだんラクになる貯め方」、20代の人はもちろん、30代以上の人も、挑戦してみませんか。
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