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時事問題を5つの話題から予想する 2015年中学入試

中学入試の季節がいよいよやってきましたね!そこで今回は、2015年入試に出題される「時事問題」にスポットライトを当てて、2014年のニュース5つからの出題予測を、理科・社会を中心にズバッとしていきたいと思います。これを読んでいれば、中学入試で得するかも!

宮本 毅

執筆者:宮本 毅

学習・受験ガイド

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時事問題を5つの話題から予想する 2016年中学入試

kokkaigijidou

今年もいろいろなことがありましたね。

いよいよ中学入試の季節が迫ってまいりました。首都圏では推薦入試や第一志望入試などがすでに始まり、一般入試も早いところでは年明け早々の1月5日からスタートします。追い込みのこの時期はいったい何を勉強したらよいのか、受験生の皆さんが悩むところだと思います。

そこで今回は、2014年のニュース5つをピックアップして、理科・社会を中心に、2015年入試に出題される可能性の高い「時事問題」を大胆予想していきたいと思います。

「集団的自衛権行使容認が閣議決定」という話題から、社会の様々な問題が出題される可能性大

2014年7月1日、安倍晋三内閣は従来の憲法解釈を変更し、「集団的自衛権の行使容認」を閣議決定しました。これは新聞やニュースなどでも大きく取り上げられましたね。これまで政府は、戦争放棄を定めた憲法9条のもとで許されるのは「個別的自衛権」だけという立場を取ってきました。当初安倍総理は、この憲法9条の改正を視野に入れていましたが、それが難しいとみるや、急きょ「憲法解釈の変更」という方向に大きく舵を切ったのです。これにより今後の日本のあり方が大きく変わる可能性が出てきました。

政治上のビッグイベントが起こると、それを取り巻く様々な方面からの出題が増えます。まず考えられるのが「憲法9条」の内容です。これは出題される可能性が大変高いので、条文を丸々暗記してしまうくらいのほうが良いでしょう。いい機会ですので、保護者の皆様も一緒に憲法9条を覚えてしまってはいかがですか。

また「憲法改正の流れ」についても出題される可能性が高いと思われます。日本の憲法は簡単には改正できないようになっています。これを「硬性憲法」と呼びます。流れも複雑で、まず衆・参両議院で総議員の3分の2以上の賛成により発議され、その後国民投票で過半数の賛成を得て初めて憲法改正となります。これは憲法96条に明記されています。憲法96条や国民投票についても出題される可能性があります。

さらに社会で記述問題を課す学校では「集団的自衛権」のあり方や是非をめぐって、自分の意見を書かせたりする問題も出題される可能性もありますので、考えをまとめておいたり、ご家族で議論をしたりしておくと良いでしょう。それにからめて自衛隊の歴史なども出題されることも考えられます。公民分野を幅広く復習しておくようにしましょう。


「消費税8%への引き上げ」にからめ、社会保障制度の出題も

2014年4月1日から消費税が5%から8%へと引き上げられました。これは2012年に成立した「社会保障・税一体改革関連法」に基づくもので、政府はこの増税を社会保障の財源確保のためとしています。この消費税は2015年10月に10%に増税される予定でしたが、2014年11月17日に発表された、2014年7月~9月のGDP=国内総生産の速報値が期待通りの数値でなかったため、増税時期を1年半先送りにしました。

消費税関連としてはやはり「社会保障制度」についての知識問題が出題される可能性が高いと思われます。日本の社会保障制度は「社会保険・社会福祉・公的扶助・公衆衛生」の4つの柱からなっています。そして社会保険はさらに「健康保険・年金保険・介護保険・失業保険・労災保険」などがあります。細かい知識が問われる単元ですので、しっかりと復習しておくのが良いでしょう。

また日本の税制や国債(国の借金)などとからめて出題される可能性もあります。日本の借金はすでに1000兆円を超えていますが、これは単純計算すると、大人も子どもも一人当たり800万円以上の借金を抱えている計算になります。私が中学受験をしたころは「日本の借金は50兆円」と覚えさせられたので、この30年の間に実に20倍にもふくれあがってしまった計算になります。中学受験の社会は日本の将来を見つめるという意味でも、とても有用性の高い科目だと思います。親子で日本の将来像を考えてみるきっかけにしていただけたら、よいのではないでしょうか。

続いては、歴史でも有名なあの遺産と、理科で出題されそうなあの話題について触れていきます。

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