妖怪メダルとフォームチェンジ
メダルを求めてお父さんやお母さんが行列を作る現象は、仮面ライダーのそれととても似ています。
最新の「仮面ライダードライブ」では、シフトカーと呼ばれるミニカーのようなアイテム。1つ前の「仮面ライダー鎧武者/ガイム」では、ロックシードと呼ばれる錠前でした。ちょっと前にさかのぼって、2010年~11年に放送されていた「仮面ライダーオーズ」では、コアメダルと呼ばれる、メダルでした。そう、メダルだったんですよ。
メダルというのがちょうどいいので仮面ライダーオーズの話をすると、劇中に登場する変身ベルトとそっくりな玩具のベルトがありまして、ここに玩具のメダルをはめるわけです。劇中では、これで音楽や台詞とともに仮面ライダーの姿が変わり、戦い方が変わるわけですが、玩具の方では、メダルをはめることで劇中の音楽や台詞が再生される仕組みになっています。
そして、メダルを求めてお父さんやお母さんが行列を作って並んだり、限定のメダルがあったり…、ほらもう妖怪ウォッチの話に聞こえてきませんか?
妖怪ウォッチのメダルを求めて大人たちが並ぶ姿って、毎年クリスマスシーズンに繰り広げられる、平成仮面ライダーの玩具争奪戦と、すごく似ている光景なんですね。
新しいゲームと、新しいライダーと、新しい玩具
DX妖怪ウォッチタイプ零式の図
妖怪ウォッチは登場して2年目となっていますが、既にこの路線を踏襲していて、夏に発売された妖怪ウォッチ2では、「妖怪ウォッチ零式」という新しい妖怪ウォッチが登場し、そして当然ではありますが新しい妖怪達が登場します。そしてそれらが玩具となって発売され、また子どもたちを虜にしてきます。
妖怪ウォッチはあまりに早い続編の発売はもったいない、という声も聞こえましたが、レベルファイブはそもそも1年後に続編を発売することを前提として動いていたということでした。
元々レベルファイブは毎年シリーズ続編を出していくスタイルでシリーズを販売していくことが多いメーカーでしたからその延長であるとも言えます。しかし、1年ごとに新しい続編を出して、そのたびに玩具を刷新して盛り上げていく、ということが軌道に乗ると、やはり、仮面ライダーシリーズと非常に近い売り方であると言えます。
そう考えると、妖怪ウォッチは、仮面ライダー的な成功メソッドを、ゲーム業界に持ち込んだ作品、と言うことができそうです。