絶好調なのに販売不振?

3DSの図

年末あれだけ盛り上がっていたように見えた3DS、実は販売不振だったのでしょうか?

2012年1月27日、任天堂の第3四半期決算が発表されました。そこで、2012年3月期の決算における連結営業損益予想を前回の10億円の黒字から、450億円の赤字に下方修正しました。分かりにくい言葉が並びますので簡単に言うと、1年を3ヶ月ごと4つに分けて業績の発表を行ってるんですが、そのつど、1年間でこれぐらい儲かりそうという予測を立てるんですね。で、先日その3回目の発表を行い、その場でこれまでの予想は間違っていて、赤字になりそうだと任天堂が発表したわけです。

業績を下方修正した大きな理由として、円高による差益損益がまず1つ。日本円が高くなればなるほど、輸出中心の企業は打撃を受けます。任天堂は日本で大きなシェアを持っていますが、それは任天堂のビジネス全体から見れば2割程度でしかなく、海外の方が経営にとって遥かに大きなインパクトがあります。異常とも言える円高に対応が追いついていかない、というのが現状のようです。そしてもう1つの理由が、ニンテンドー3DS(以下3DS)の販売不振です。予想していたよりも北米、欧州などで販売が伸びなかったことを原因としています。

さて、これだけ聞くと、3DSはあれだけ売れてる感じだったのに、それでも追いつかなかったのか、とか、あるいは、アメリカやヨーロッパでは売れなかったのか、というような感想を抱くのではないでしょうか。しかし、実際には3DSは日本でも、欧州でも、北米でも、絶好調で販売を伸ばしていました。

この話、ちょっとややこしいんですが、きちんと整理して理解すると今後の3DSの課題も分かりやすくなってきます。

3DSは売れていないのか?

3DSの図

実は世界中で、3DSは絶好調でした。

とりあえず円高の話は置いておきまして、3DSがどうだったかというところに重点をあてて解説していきましよう。この話が分かりにくいのは、赤字の理由と下方修正の理由が違うからです。下方修正の理由は、3DSが予想していたよりも売れなかったからです。販売台数などを想定して、それにそって業績を予測するわけで、想定より実際の販売台数が下回れば業績予測も下方修正するのは当然です。

じゃあ、3DSは売れていなかったかといえばそんなことはありません。分かりやすく言えば、ニンテンドーDS(以下DS)が発売した当時の普及ペースを上回る形で売れています。北米と欧州では経済全体の状況も影響して年末商戦期のスタートが例年より遅れ、そのために任天堂の予想を下回りましたが、それでもDSより普及は早いんです。つまり、任天堂はもっとさらにめっちゃ売れると期待していたのに、そこには到達せず下方修正、ただしDSの時と比べてもハイペースで売れているというのが現状になります。

3DSが売れてるとしたら、今度はなんで赤字になったのかというところが問題になります。