フィルムシミュレーションを楽しむ
X100Tには他社にない、ユニークなモードがあります。それがフィルムシミュレーションです。フィルムメーカーという強みを活かして、同社のフィルム名を冠したPROVIA、Velvia、ASTIAなどのカラーフィルムのモード、4種類のモノクロモードがあります。今回、新たにリバーサルフィルムを思わせるクラシッククロームモードが加わり、合計11種類のフィルムが選べるようになりました。これらのモードを3種類選んで連写できるフィルムシミュレーションブラケット機能を使えば、複数のフィルムを使って1度に撮影するという銀塩カメラには真似のできない技が使えます。
スタンダードに相当するPROVIAモードで撮影。絞り開放なので背景のボケが美しい
ビビッドに相当するVelviaで撮影。鮮やかな発色で肌の色も健康的に見える
クラシッククロームでは、全体的に渋い色合いになり、映画のワンシーンのよう
セピアを選ぶと、落ち葉の公園が、ちょっとアートな雰囲気に変身する
APS-CサイズセンサーなのでISO6400でもノイズが少なく解像度も高い
レンジファインダーはマクロに弱いと思いがちだが、約50cmまで寄れる
光学ファインダーと操作性にこだわった高画質モデル
『FUJIFILM X100T』は35mm相当F2.0の単焦点レンズが付いたレンズ固定式のハイブリッドファインダー搭載デジカメです。クラシカルなデザインで単焦点レンズと聞くと敷居が高そうですが、35mmという焦点距離は50mm標準レンズに比べてやや広角で歪みも少なく幅広い被写体に対応できる万能レンズです。28mm単焦点レンズのみであるスマホで割と何でも撮れることを考えれば、単焦点レンズの実用性の高さが分かってもらえると思います。レンズ、センサー、画像処理エンジンを専用設計とすることで、一眼レフに負けない高画質を実現。さらに富士フイルムならではの発色の良さと、快適に撮影するための操作性の良さが本機の魅力です。画質と発色にこだわる人、光学ファインダーが好きだが、大きな一眼レフを持ち歩きたくない人、いいモノを長く使いたい人にお勧めの高級モデルです。