日本の速度域では、やや硬めでどっしりとした乗り心地
低回転域から十分なトルクがある。多少、ギアチェンジをずぼらにしても街中で不自由することもない。3速あたりで、ほとんどオートマチック走行も可能だ。高速道路では6速入れっぱなしでも流れの変化に問題なく反応でき、燃費も稼げるはず。一般道、日本の速度域内では、やや硬めで、どっしりとした乗り心地である。ステアリングホイールまわりの剛性もたっぷりで、反応はシャープだが両腕の筋肉を使う感覚はしっかりとある。ヤワなクルマではないということだ。
速度域があがっていくにつれ、シャシーがきめ細やかに動きはじめ、乗り心地もどんどん良くなっていく。スタビリティも申し分なし。しまいには、乗り手とこつ然一体になる感じもあって、そこはかなりスポーツカーらしい。
もちろん、ハンドリングは一級品だ。低速域では重厚に感じたステアリングまわりのフィールも、確かな手応えと軽快なノーズの動きで、ほどよい重さと感じるようになる。要するに、ドライバーのウデによく馴染む。
パワーフィールも申し分ない。低回転域から申し分のないトルクがあふれでて、それが回す楽しみを減じてはいるものの、結果的には、力強い加速フィールに納得してシフトアップしていくほかない。あっという間に法定速度、である。
個人的には4より3の方がスポーツしやすいと思ったが、セダンの3ペダル仕様が選べない。相性のいい2ペダルでセダンにするか、貴重な高性能3ペダルMTをクーペで楽しむか、もし仮に自分で購入するという段になれば、そこが最も悩ましい点になるだろう。