バリ島の伝統芸能とは

バリ島には独特の伝統芸能が昔から現代に引き継がれています。元来は宗教儀式を元に誕生した芸能ですが、その後何世紀もの時代を得て変化をとげています。昔、バリ島が王朝時代であったころ、王や貴族のために宮廷で優雅な舞踏が行われており、一般の民は村で娯楽性の高い舞踏劇などを楽しんでいました。さらに日々の祭礼の儀式では神様へ捧げる奉納芸能が催されるなど、バリ島の人々はつねに芸能を身近なものとして共に生きてきました。

現在では奉納芸能も村々に引き継がれていますが、それは神様のための舞であり、観光客がむやみにその場に入り込むことはできません。一般的に観光客が観ることができる芸能は、バリ島に魅せられた外国人により考案された、パフォーマンスの要素が高い舞台芸能などです。バリ舞踊とその伴奏をつとめる生のガムラン演奏。たいていの伝統舞踊にはインドの二大叙事詩「ラーマーヤナ」と「マハーバーラタ」の物語が織り込まれています。

バリ島で観賞出来る舞踊の種類

バリ島で観光客が観ることができる舞踊を紹介します。時間帯によって開演時間が異なるので、それを踏まえて一日の観光スケジュールを組み立てるとよいでしょう。大きく分けて、朝に開催される「バロン・ダンス」、夕方から始まる「ケチャック・ダンス」、夜に演じられる「レゴン・ダンス」の3つを紹介。その他にも竹の楽器を使うジェゴクや影絵のワヤン・クリッと言われる芸能などもありますが、今回はとりわけ観光客が観るチャンスが多いこの3つの舞踊に焦点をあてます。

朝に開催されるバロン・ダンス

バロンダンス

善の化身でもあるバロンの舞台。バロンは2人の男性が中に入って演じますが、表情豊かでまるで生きているかのような仕草をします。思いのほかおちゃめな仕草が観客の笑いを誘います。

「バロン・ダンス」が朝に開催される理由は、劇中に登場する悪の化身の「ランダ」の魔力にとらわれないため、とも言われます。劇中、ランダのマジックにかかった戦士が自分の胸にクリス(剣)を突き立てる場面がありますが、夜に行われる村の奉納芸能では演技者が本当にトランス状態に陥り、マンク(僧侶)に聖水をかけられないと覚醒しないこともあるそうです。

ランダundefinedクリス

クライマックスは戦士達がランダにかけられた呪いに操られ、自分の身体にクリス(剣)を突き立てる場面

開催場所はクシマン地域、あるいはバトゥブラン地域になります。朝9時30分からの開催時間にあわせてホテルを出発するのはだいたい朝の8時30分くらい。朝一番の観光ルートになります。ガムラン演奏を従えて演じられる「バロン・ダンス」は物語仕立てになっており、聖獣のバロンと悪の化身のランダが果てしなき戦いを繰り返すというストーリーです。バリヒンズー教のもつ生と死、善と悪といった相対する概念を表す意味を持つそう。観客の笑いを誘うバロンと猿の掛け合いの場面もあり、小さなお子様も怖がらずに観ることができます。