東京屈指の歴史を誇る居酒屋「みますや」
淡路町交差点の南西のブロック、神田司町にポツンっとタイムススリップしたような空間があります。そこが居酒屋「みますや」です。神田エリアにはこういった戦時下の空襲から奇跡的に免れた建物がいくつも見受けられます。散歩が楽しいエリアですね。みますやは東京屈指の歴史ある居酒屋として、夜は連日にぎわいを見せる人気店です。ランチタイムは魚を中心とする定食を提供しています。最寄り駅は、都営新宿線「小川町」。同駅と地下でつながっている丸ノ内線「淡路町」、千代田線「新御茶ノ水」からも当然近い立地です。それにしても映画やドラマのセットを思わせる“THE老舗”という店構え。渋い……。
創業は1905年(明治38年)
みますやの創業は1905(明治38)年です。場所も変わらずこの地で開業。関東大震災での焼失後に建てられたのが現在の建物です。では、そんな同店が営業をスタートさせた1905年とはどんな時代背景だったのでしょうか……。大きな出来事としては、日露戦争勝利後のポーツマスでの講和条約締結があります。
そして夏目漱石がデビュー作となる『吾輩は猫である』の連載をスタート、世界に目を向けると、アインシュタインが相対性理論の論文を初めて発表。庶民レベルでは、絵はがきの流行やアンパンの駅売りが始まるなどの史実が並びます。そんな20世紀のはじめ、みますやもその歩みを静かに始めています。
では、由緒正しいと称される歴史ある人気居酒屋へと参りましょう。