理学療法士/理学療法士とは・試験について

新卒理学療法士と就職先の環境について

職場の環境と一言でいっても複数の要素があります。就職先を考えるに当たり、職場環境について一緒に考えてみましょう。

野田 卓也

執筆者:野田 卓也

理学療法士試験ガイド

環境から考える就職先

新卒理学療法士と職場環境

あなたが働きたい職場環境はどんな環境ですか?ひとつひとつ確認しながら、就職先を考えていきましょう。

前回の「新卒理学療法士に伝えたい就職先の考え方」から引き続き、就職先の選び方について御案内します。今回は環境をテーマにした職場の選び方です。それでは早速参りましょう。

職場環境を考える

  1. どんな施設か?:医療施設がよいのか?介護施設がよいのか?まず、医療施設の場合は病床数が20以上ある病院と病床数が19以下である診療所どちらがよいのか?さらに病院なら総合病院、大学病院、専門病院などいろいろあります。続けて介護施設では、介護老人福祉施設、デイケアセンター、グループホームなど介護度に応じた施設が存在します。それぞれの特徴をよく知る事も大事でしょう。また、最近では、医療介護施設だけを就職の選択肢と考えず、スポーツ分野など多様な視点で考えている人が増えているようです。
  2. 職員数は?:職場の人数が多い職場と少人数の職場。人数が多ければ、派閥みたいなものが生まれやすくもありますが、人数が多い分、意気投合しやすい方とも出会いやすいと言えます。少人数の場合は、うまく人間関係が築ければよいですが、合わない場合は、少しつらいところがあるかもしれないです。
  3. 職場までの距離は?:もし、自宅から通うのであれば職場の場所に一定の制限が必要になります。一人暮らしで問題なければ、寮の有無なども含め検討した方が良いでしょう。 

理学療法士としての環境要素を考える

理学療法士として職場を選ぶ理由として最も多い要素です。主に以下の項目が挙げられます。

  1. 介入時期は?:急性期・亜急性期・回復期・生活期・終末期など患者さんの状態、時期に応じたリハビリテーション介入時期。どの時期でもリハビリテーションの概念である"全人間的復権"を目指す事には変わりありませんが、リスク管理や一定期間内の回復の幅、環境設定の検討など時期によって、アプローチの仕方、目標設定に違いがあります。
  2. 介入分野は?:整形疾患、中枢疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、内部障害系疾患、小児疾患、悪性腫瘍など就職先にある専門分野。リハビリテーション介入対象疾患として自分が関わっていきたいのはどの分野でしょうか?
  3. 外来・入院・訪問・その他、携わりたいのは?:自分が主に携わりたいのはどういった状況の方々なのか?
  4. 定期勉強会の有無:勉強会など定期的に開いているのか?開いていないのか?自己のスタンスに合わせてその必要性を考えましょう。
  5. 新人教育の流れができているか?:不安が多い為か、新人教育の有無を気にされる方は非常に多いです。近年は先輩が半年から一年、じっくりと教育されるところも多いようです。

就職の決め手で大切なのは将来のビジョン

ここまで挙げた内容。就職先選びの基本として押さえておきたい事ではあるのですが、あくまで働く場所や環境に自分を当てはめた考え方になります。多くの人がこの考え方で就職先を決めているのですが、これだけがすべてではありません。

自分自身が描く理学療法士像、希望する働き方、これら自身のビジョンに基づいて、就職先を考える事が、より大事になってきていると思います。そこで次回は4番目の要素、「新卒理学療法士に伝えたい就職と将来設計」についてご紹介します。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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