疑問や心配事を直接投げかけられるのも魅力の一つ
例えば、築後1年未満のオーナーさん宅。できて間もない住宅ですから、満足度が高いのは当然といえば当然。ですが、新居を手に入れるまで、様々な苦労や心配事があったはずです。特に心配事は誰でもあるはずですから、それをオーナーさんに投げかけて直接答えを聞けることが、このような見学会の大きなメリットになります。実際、今回の見学ツアーでは「なぜヘーベルハウスを選んだの?」という基本的なことから、「土地の購入はどうしたのですか?」、「間取りなどで工夫した点は?」、「光熱費は実際にどれくらい?」といった具体的な質問にまで、オーナーさんご夫婦が率直に答えておられました。このご夫婦はツアー参加者と同世代でしたから質問もしやすい雰囲気でした。
築後約30年のお宅でも同様でした。このお宅の建物は、外観こそ一昔前のデザインでしたが、とても30年の経年変化を建物には見えません。それは、メンテナンスを欠かさなかったことの賜物などですが、では「どういうメンテナンスをしたのか?」、「その際の対応は?」などといった質問に、オーナーさんが直接答えてくれるわけです。
そして、このような質問に対して、旭化成ホームズの社員がなにがしかのコントロールをしているわけでもなさそうでした。要するに、ツアー参加者とオーナーさんたちの間では率直な会話が行われていたわけです。(ちなみに私も似たようなツアーのお手伝いをしたことがあるので分かりますが、案内しながら参加者に個別に対応することは、どだい無理なことです)
話は変わりますが、このようなイベントに参加すると、「その後が大変そう。営業担当者からつきまとわれて、自分たちのペースで住まいづくりの検討ができなくなるかも」と心配される方もいるようです。ですが、それは杞憂(きゆう)だと思われました。
住まいづくりの入門編として活用することも可能
ツアーに参加されていた方々には、色んな人たちがいたようです。まだ住宅取得を検討し始めたばかりのご夫婦はもちろん、ヘーベルハウスに依頼する最後の確認のために参加されていたというご家族もいました。例えば、前者のご夫婦は、ツアーの後(最後は展示場に戻ってきました)、他社のモデルハウスを見学していたくらい。つまり、住まいづくりを検討する上で、その入門編としてこのような見学会を利用するというのも一つの手だといえるのです。おそらく参加後しばらくすると連絡の一つや二つはあるはずです。しかし、それはご愛敬程度に感じていればいいのです。決して毎日電話がかかってきたり、夜討ち朝駆けなんてことはありませんからご安心を。
旭化成ホームズでは地域や支店、店ごとに様々な工夫をしていますので、それぞれで若干内容は異なるようですが、見学会はこんな感じ。今回お世話になったお店では月に2回、バス見学ツアーを催しているそうです。このほか、現場見学会や完成住宅の見学会を単独で行っているケース、相続税対策セミナーを組み込んだ見学会などもあるようです。
さて、今回は旭化成ホームズのバス見学会ツアーを事例に紹介しましたが、他のハウスメーカーもだいたいこんな感じのようです。この記事を通じて申し上げたいのは、第一に皆さんは遠慮したり肩肘張ったりしなくて、どんどん参加して大丈夫ということをご理解いただきたいということです。
また、住宅づくりは皆さんそれぞれに合う「人」と出会うことが重要で、その機会としてもこのようなイベントは利用すべきだということ。そして、見学会を積極的に行う事業者は、それだけ「自信」があるということです。見学会といった「見せる」ことに積極的ではない住宅会社はそれだけで、依頼先としては「失格」だと私は思っています。
お子様連れでも大丈夫。是非、ご家族みんなで見学の機会を見つけて住まいづくりの参考にしてください。