一般住宅にも応用できる照明術
写真3.LDKとシアタールーム。シアタールーム(写真左)は調光できるように設計しています
外のデッキは、外壁に取り付けられたLEDスポットライト器具で照明し、外で食事をする場合も明るくできるようにしています。(写真4)
共用廊下は住戸の出入口前にダウンライト器具を配灯して、機能的な明るさが得られるようにしています。
さらに反対側の壁面には光が上下に出るフラット形LEDランプを使用したブラケット器具で空間の広がりを演出しています。
写真5. 左)ダウンライトとブラケット器具を点灯した場合 右)ブラケット器具のみを点灯
深夜はこのブラケット器具のみを点灯させるようにして、省エネにも配慮しています。(写真5,6)
はじめの頃はまだ見知らぬ多数の人が集まるシェアハウスとして、安心感のある明るい仕上げのインテリアを生かすため、照明は要所にペンダントやブラケットの光で、より楽しくコミュニケーションのはかれる雰囲気が得られるようにプランニングしています。
またほとんどの器具は、省エネに配慮してLED光源を使用し、それらは従来の照明と同様にランプ交換によってメンテナンスのできるよう、LEDランプ用を主体にしています。
最近はLEDモジュールと器具が一体型になった、LED一体型器具が増えています。このような器具のほうがイニシャル、及びランニングコストは抑えられる場合があります。
しかし、LED光源は長寿命といえ、必ず寿命がきます。その時は器具ごとの交換が求められ、電気工事も発生します。その場合の手間や費用のことを考慮すると、ランプ交換だけですむLEDランプ用のほうが維持しやすい、という考えもあります。
共用スペースの多いシェアハウスの照明は一日の点灯時間が長いため、イニシャルコストだけでなく、維持管理に対するコストの配慮も設計上、重要なのです。
写真1提供:高橋学氏 写真2.提供:i.e.design
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