カザフスタンってどんな国?
中央アジアについては、既に別シリーズ「辺境ポップ」でトルクメニスタンを紹介しましたが、今回は「共産テクノ」の視点からカザフスタンです。カザフスタンは、旧ソ連崩壊後から独立した中央アジア最大の面積を誇る国。人口は約1,700万人で、近頃は豊富な天然資源の恩恵を受けて、中央アジアでは最も裕福となり、一人当たりのGDPもロシアに近くなっています。この映画を見てもカザフスタンは分かりませんが…
カザフスタンと聞いて、明確なイメージを持つ人は少ないでしょう。それは日本人に限った事でなく、アメリカ人でも同じです。2007年に公開された『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』というかなり不謹慎な架空ドキュメンタリー&コメディー映画があります。実はユダヤ系イギリス人のサシャ・バロン・コーエンが扮するボラットが“アメリカの文化を学びたいという設定で欺いて”作った確信犯的問題作。実際、訴訟も起こされています。キルギスと共に誘拐婚の風習があったとされるカザフスタンですが、パメラ・アンダーソンを誘拐しようとします。カザフスタンに行けば分かりますが、どちらかと言えば、モンゴル人や日本人に近い顔の人も多く、ボラットは到底カザフスタン人には見えません。よってこの映画を観て、カザフスタンを理解しようとしないでください。ある意味、アメリカの一面は垣間見れますが…ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習 (amazon.co.jp)
ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習 (YouTube)
首都だったアルマトイ
2014年9月にカザフスタンを訪れた際、現在の首都であるアスタナに行く機会はなかったのですが、滞在したアルマトイは、1998年まで首都で、今も140万人近い人口の大都市です。アルマトイのショッピング街はLGのマークがえらく目立っています。ソ連時代を感じさせる28人のパンフィロフ戦士公園(アルマトイ)にあるモスクワに出征したカザフスタンの28人の戦死した戦士のための記念碑です。
同じ公園にあるゼンコフ正教教会。カザフ人はイスラム教徒が多いですが、ロシア人も多くロシア正教会があります。
このアルマトイにも関係しますが、次はカザフスタンの共産テクノ、アルマータを紹介します。