ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

「知っています」と言わない勇気

本コラムを含めて、ビジネスで重要なことは、ほとんど語りつくされており、著者によって表現や事例が違うといった程度で、最終的な主張はほぼ同じことが繰り返されています。しかし、それを指して、「そんなことは既に知っている」「意味が無い」というのは、自分が三流である証拠です。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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本コラムを含めて、ビジネスで重要なことは、ほとんど語りつくされており、著者によって表現や事例が違うといった程度で、最終的な主張はほぼ同じことが繰り返されています。
しかし、それを指して、「そんなことは既に知っている」「意味が無い」というのは、自分が三流である証拠です。

そもそも、上級者になればなるほど、他者の評価を軽々しく口にしないものです。反対に、「あの人はまだまだ」などと安易に他者の主張を評価するのは、たいてい中級者以下のレベルの人です。
なぜなら、中級以下のレベルの人は、他人を批評することによって、より自分が上位にいて、相手よりも賢いことを誇示したいという気持ちがあります。

しかし上級者は、自分のアウトプットで実力を見せられるから、あえて言葉で誇示する必要はありません。

次に、上級者は、評価を表明すると、自分よりも進んだレベルにある人に、自分の未熟さを知らしめてしまうことを恐れます。

自分よりも洞察力のある人なら、もっと深い意図があることや、多面的な見方ができるかもしれない。
にもかかわらず、そこに気づかずに批判してしまったら、自分がマヌケであることを表明してしまう。
それは恥ずかしいですから、そう安易に批判はできないものです。

しかし中級者以下は、そういうことに無頓着です。

そして、上級者は想像力があるため、その主張がシンプルでも、実践することがいかに難しいかがわかりますから、安易に批判することをためらいます。しかし中級者以下は、嫉妬の対象にしてしまうのです。

四段階を知ってから批評する

成功者のアドバイスを理解するには、次の四段階を振り返ってみることが必要です。
1、知っている
2、実際にやっている
3、徹底してできている
4、続けている

安易に他者を批判する人、たとえばオンライン書店のレビューで批判的なコメントをしているのは、たいてい1のレベルです。こういう人は、「知っている」だけで「わかってはいない」可能性があります。

部下に指示して「わかりました」といってもやらないことが多いのと同じで、「わかる」というのは行動に表出され、身体を通じてアウトプットするものだからです。
1と2の間には、次元が異なるほどの隔たりがあります。

そして、表面的ではなく、3の「きちんと」できているか、そして、4の「続けている」か、というレベルとも、それぞれ大きな隔たりがあります。

他者の批判をしたくなったら、自分は今どのレベルでものを言おうとしているのか立ち止まるようにしてみましょう。

あるいは、自分の主張に対して「そんなことは知っている」と言われたら、相手はどのレベルで言っているのかを考えてみましょう。すると、腹も立たなくなります。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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