肌と同じく腸も老化する
人は年を重ねると、身体や肌が老化していきますよね。同じように腸も、加齢と共に老化し、老廃物を出す力(腸管運動)が低下していきます。そうすると、便の出る量も少なくなり「老人性さい便」という細長い便に。排便後、いつも残存感があってスッキリしないのも腸の老化に伴う現象の1つです。さらに、加齢に伴って、腸内細菌の状態も変わってきます。生まれたばかりの赤ちゃんは、腸内菌の95~99%が善玉菌という理想的な腸内環境のため、便もほとんど匂いません。しかし、大人と同じ食事を摂り始めたとたんに善玉菌が減り、成人の善玉菌の割合は1~2割程度にまで下がります。
一般的に、腸内細菌の10%は老化を進める原因になる悪玉菌、20%が美と健康に有益な善玉菌。残りが状況によって善玉に加勢したり、悪玉に加勢したりする日和見菌です。この3種類のバランスが整っていれば"キレイな腸"であると言えます。しかしそれぞれの年代によって、菌数の割合は違いますが、加齢により悪玉菌の割合が増えてきます。
美肌の目安ともなる腸年齢とは
これまで、肌や体型などの"見た目年齢"ばかりを気にして、腸の年齢をチェックしたことはありますか? 実は20代という若さでも、食生活の偏りやストレスの高まりから細菌バランスを崩し、腸年齢と実年齢に大きな差がある女性が増えています。見た目だけでなく腸年齢を若く保つことも大切
腸年齢が若いと善玉菌が繁殖しやすく、免疫力がアップします。腸年齢が高い人は肥満になりやすく、生活習慣病はもちろん老化を早めることに。悪玉菌が多くなると炎症が起こりやすく、ニキビなどの原因や、腸に溜まった老廃物により肌荒れが起きやすくなります。
まずは自分の腸年齢をチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、要注意です。
<便について>
・便の色が黒っぽい
・便の大きさが15cm以下(バナナ半分以下)
・便の出る回数が週に2,3回
・便の硬さが硬くてコロコロしている
・便の出やすさがいきまないと出ない
・便をする時間帯が決まっていない
・便の臭いが臭い
<生活習慣について>
・運動をほとんどしない
・睡眠時間が少ない
・喫煙する
・ストレスが多い
<食生活>
・朝食を食べない
・朝食の時間がまちまち
・毎日の食事内容が肉中心
・発酵食品を摂らない
・水分の摂取量が少ない