フィナーレは一週間を象徴するコンクールデレガンスへ
そして、フィナーレの日曜日は、早朝からペブルビーチ・コンクールデレガンスへ。名門ゴルフ場の18番ホールをフルに使って開催されるこのビューティ・コンテストは、“モントレーの一週間”を象徴するイベントだ。今年で64回目を迎える、世界屈指の老舗カーイベントでもある。このイベントの楽しみ方は、こうだ。まずは早朝、夜明けとともに会場へ入って、出展車両の入場シーンを見物。緊張した面持ちのオーナーと美しいクルマたちの音とガス、そしてうっすらとたちこめる朝霧が、幻想的な雰囲気を創りだす。
午前中いっぱい、陽が完全に昇るまでの数時間が、写真撮影の勝負タイム。陽が差すとコントラストが強過ぎてろくな写真が取れない。そもそも、その頃には観客がわんさか訪れて、人気車のまわりは常に黒山のひとだかりになってしまうから、撮影どころじゃない。
写真を終えたら、会場でもらえるハンドブックを頼りに、一台一台、じっくり観る。特に、テーマ展示(今年はマセラティ)ではそのブランドの歴史を学ぶことができるし、車種展示(今年はフェラーリ250テスタ・ロッサ)では貴重なモデルの個体差をじっくり見比べることができる。
そして、午後からは、表彰式だ。様々なクラスに分かれて、入賞車両が晴れ舞台に上ってくる。途中には有名タレントによるお楽しみ抽選会(寄附参加型)でクルマが当たるイベントなんかもあって、まるで飽きない。最後にベストショーが発表され、感動のフィナーレを目撃したあとは、すぐさま裏口へ走り、こんどは展示車の退場シーンをじっくり見学。緊張のとれたオーナーたちの笑顔が素晴らしい!
夢のような週末。毎年、こうして原稿を書きながら振り返っているけれど、やっぱり遠い夢のように感じてしまう。だからこそ、またその夢をみたいがための、もう一年、頑張ろうと思う。
来年はフェラーリが大挙してやってくるらしい。皆さんも、ぜひ!