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エレキテル連合の朱美ちゃんは実は“らしくない”ネタ

一度見たら絶対に忘れられない強烈なキャラクターで、2014年後期に入り、華麗なるブレイクを果たした日本エレキテル連合。これまでは、見る者を選ぶネタばかりだった彼女たちが、たった1本のコントでドン底からみるみるうちに超人気者に。その秘密と、気になる今後の展開に迫ります。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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流行語大賞の最右翼!?

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今から30年前、どんなに真面目なお芝居でも、役者が「いいとも」と言ったとたんに爆笑が起こって、続けられなくなるという時期がありました。スタートしたばかりの「笑っていいとも!!」が、大ブームを巻き起こしたことによる反響でした。

時代は変わって2014年。いま芝居で「ダメよ、ダメダメ」という台詞が出れば、間違いなく観客席は変な雰囲気になる筈でしょう。それほどの影響力を持っているのが、日本エレキテル連合の2人。一昨年あたりからボツボツとテレビに出演していたものの、ブレイクを果たしたのは今年の春から夏に掛けてのことです。

小平市在住の細貝さんと、美白のクールビューティー・未亡人朱美ちゃん3号のやり取りによって、トラウマと紙一重の面白さを生むコントで、どうやら日本中を震撼させたようです。特に9月に入ってからは、ほとんど毎日テレビに出ている印象があります。しかもあのメイクですから、インパクトは半端ないでしょうね。

多種多様というか魑魅魍魎というか……

レパートリーは300あると豪語する日本エレキテル連合。ネタを考える中野聡子と、お笑いはよく分からないと自称する橋本小雪によるユニットです。コントのジャンルは、昭和アングラの匂いがするものからヒクくらいにエロいネタまで、まさに多種多様。さすがに300全部は見てませんが、その一部を爆笑したり微笑したりしながら鑑賞した結果、「未亡人朱美ちゃん3号」は他のものと比べて趣を異にすると、勝手に結論づけました。

ド派手なメイクに関しては、すべてのネタに共通していますが、大部分のものにはオチらしいオチがありません。見る者を不思議な世界に誘ってくれますが、そこへ放置したままでコントは終了してしまいます。見終わって身の置き所がなくなるような不安感が湧き上がってくるという後味まで、綿密に計算された作品であると推測していますが、決して万人受けするものではなく、マニアックなものという印象を受けました。

それらを見た後で改めて「未亡人~」を見ると、ストーリーの分かりやすさに愕然としてしまいます。衣装やメイクの斬新さに目を奪われがちではありますが、お話自体を取り上げてみればシンプルそのもの。そう、まるであの「サザエさん」のように。
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