【不動産売買ワンポイントアドバイス No.052】

救命救急センターの看板

いざというときには病院が近くにあると心強いが……


病院は一般的に「利便施設」とされ、家の近くに病院があることはメリットだと考えられる場合が多いでしょう。

とくに高齢となったとき、診療科が多く病床も一定数以上ある「地域医療支援病院」(1997年の医療法改正前における「総合病院」)などが近くにあれば、通院の苦痛や付き添いの面倒も軽減されます。

しかし、家と病院が近すぎる場合などは十分に注意しなければなりません。診療所(医院)や個人開業のクリニックなどではあまり問題になりませんが、大きな病院、とくに救急指定病院では昼夜を問わず頻繁に救急車が走ってくることもあるでしょう。

病院の隣や向かい側という場合だけでなく、救急車の進入経路にあたる道路に面した家の場合でも同じです。もちろん、一般の住宅地でも救急車が走ることはありますが、病院に近ければ近いほどその頻度が増すのです。

また、病院によって異なりますが、ご遺体の搬出口が裏口に設置されている場合もあります。病院の正面玄関が大通り側なのに対して、裏通り側に設置された搬出口には一般の住宅が面していることも多いでしょう。

「ご遺体は神聖なものだ」と考えてみても、自分の家の前から日常的にご遺体が見送られていれば、やはり気になる人は多いはずです。ところが、病院の裏口などに「ご遺体用搬出口」などと明示されていることはほとんどなく、現地見学の時点ではなかなか気付きにくいものです。

また、売買契約前の重要事項説明では家の近くにある嫌悪施設は説明されるものの、利便施設とされることの多い病院については触れられない場合が少なくありません。

病院にかぎった話ではありませんが、近くにあることが一般的に便利だとされる施設などが、視点を変えることやその位置関係によっては「避けたい施設」になる場合もあります。

宅地建物取引士による重要事項説明に頼るだけではなく、周辺の施設については自分の目でしっかりと確認することが大切です。


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