行動を「投資」できる人だけが金持ちになれる

おもしろい主義主張がたくさんアップされているBLOGOS。私の知人も何人か出ているので、たまに見ることがあります。そして先日、そのBLOGOSを何気なく見ていると、なんと私のコラムが取り上げられていました。おお~、大変光栄です!

読み進めていくと、前半部分はふむふむ。後半は……あらら、残念なことに、サービス残業批判論で終わっていました。

その記事とはこちら。
「サービス残業で正社員に登用!」 派遣社員のエピソードは「成功例」なのか?

ちなみに私が最初に書いた元ネタはこちらです。
金持ちになれる人は、サービス残業でチャンスを掴む

このコラムのメインメッセージは、本文でも書いたとおり、「自分を認めてもらうためには感激を売るという先行投資が重要」という点であって、サビ残が良いとか悪いとかを論じているわけではありませんし、推奨しているわけでもありません。

最小の投資で最大の効果が得られたわかりやすい例として、サビ残の事例を使ったのです。しかし、BLOGOSの記事下にあるコメントの書き込みも、ほとんど「法令違反だ!」「おかしい」という意見で、誰も私が発したメッセージについての考察をしていないようです。

もちろん私の文章力が足りなかった、説明が浅かったのが最も大きな原因でしょう。とはいえ、これが平均的日本人の一般的な反応だとすると、こういった思考パターンこそ、経済的に不利になる要因でもあります。そこでこれは、「ニューリッチへの道」のコラムとして補足解説する価値があると思い、BLOGOSの記事と、記事下のコメントを参照しつつ、3回にわたって詳述したいと思います。

そもそも、なぜこうした反応をする人が経済的不利に立たされやすいのか。成功者と呼ばれる人の思考パターンに照らすと、以下の7点が考えられます。

1 会社サイドの視点と、労働者の視点がごっちゃになっている
2 ルールを守ることが目的になっている
3 個人が本当にハッピーになるための戦略がない
4 視野が狭くなる
5  人間の感情の機微への洞察に欠ける
6  正義感が視野の狭さにつながることもある
7  反発の感情が学習能力を低下させる

1、会社サイドの視点と、労働者の視点がゴッチャになっている

まず、元コラムは企業に対して書いているわけではなく、「個人」ができることにフォーカスして書いているものです。これをゴッチャにしては、メッセージの本質を見誤ります。また、私はサラリーマンと会社経営者の両方の経験があるので、両方の立場がわかります。そして安易に批判する人は、片方の経験しかなく、一面的な見方しかできていないことがあります。

経営者の視点からは、当然ながらサビ残は容認できません。企業は労働法を遵守しなければならないからです。しかし、それだけではありません。貴重な人材が離反するリスクが大きくなります。残業代を払うなら追加コストになります。
いずれにせよ、経営的にはマイナスの判断です。だから私はサビ残を強制したことはありませんし、今でもやりません。

ただし、「休みなんかいらないから、もっといろいろやらせてください」とか「もうちょっとやってから帰ります」という社員のやる気を無理やり抑える勇気は私にはありません。「休暇中だったのですが、突然アイデアが閃いたんで、自宅で企画書を作っちゃいました」という社員を責める気持ちにもなれません。

経営者としてサビ残を強制することはもちろんありませんが、時間に関係なく「成果で勝負しよう」とする人の足を引っ張るつもりもありません。そういう姿勢は重要だと思っているからです。
参考:「時給や月給で働く人」が貧困化する理由」

次に、労働者の視点からはどうでしょうか。

労働に関する法律は、基本的には企業に課せられたものであって、個人にではありません。だから私たち個々は、企業を縛る労働法に縛られる必要はなく、状況に応じて自分にとって最も有利な方法を選べば良いはずです。

仮にサビ残でも、それが自己の成長につながる、抜擢につながる、成功につながるのであれば、企業のルールに従うことはむしろ不利な判断だと言えるでしょう。

成功している人ほど、休日や残業に関係なく、がむしゃらに仕事をした時期があります。たとえば会社は、給料をもらいながら、会社のカネを使っていろんな実験ができる場ですから、定時で帰るのはもったいない場面だってあるはず。以前のコラムでもご紹介した、以下のような発想ですね。

参考:「金持ち体質になるには、会社のお金で練習する」

私自身もコンビニ時代、朝7時から夜11時まで仮説検証を繰り返したおかげで今があるわけです。当時は労働者としての権利を振りかざしたり、労働環境を快適にすることより、自分の能力を伸ばすことの方が優先順位が高かったからです。

ちなみに店長当時は、弁当や惣菜を発注しすぎて大量の廃棄を出し、会社に大きな迷惑(損害)をかけました。しかしその経験が、のちの優秀社員賞受賞や社内情報共有体制の構築などにつながり、ほんのちょっぴりかもしれませんが、恩返しできたと思っています。

サビ残を奨励するわけではなく、「成功のためには、企業に対する法律や、会社が勝手に定めた労働時間に律儀に従うのはナンセンス。自分にとってもっとも有利な働き方を選べばいい」ということです。

そしてこのコラムは「ニューリッチへの道」シリーズですから、お金持ちになりたい人、成功したい人のためのもの。成功しなくてよいという人は、そもそもこのコラムの対象外ですから、始めから関係のない話です。

というと、「すべてカネか」という声が聞こえてきそうですが、お金を稼ぐというのは、価値の提供です。むしろ「権利、権利」と振りかざす人のほうがカネに執着し、逆にお金が遠ざかる傾向があります。

お金を稼ぐとは、顧客からの感謝との交換行為、つまり、人の役に立つことです。カネを稼ぐ人間が偉いということではなく、カネを稼げている人間というのはそれだけ他人の役に立っていると考えることができます。

「カネを稼ぐ=たくさんの顧客から、たくさんのありがとうをもらう」ということですから、ここに「さらに稼ぐ」こと、「金持ち」を目指す大きな意味があると考えています。

★第2回目では、さらにサビ残を全否定することへの問題点を考えます