王道vs走り、魅力的なラグジュアリーモデルSUV
元々、アメリカで大型(といっても現地では中型以下)のSUVがフットボールマムカーとしてもてはやされてきたという歴史が、クロスオーバーSUV人気の根底にあった。一方で、プレミアムブランド、キャデラックやリンカーンが豪華なモデルをリリースしたことで、富裕層にも爆発的に広がることになる。 その王道イメージを今に受け継ぐモデルが、最新のキャデラックエスカレードだ。未試乗ゆえ、そのパフォーマンスについては語れないけれども、キャデラックの最新モデルが非常にヨーロッパ勢を意識したライドフィールに仕上がっていることを考えれば、新型エスカレードの完成度もだいたい想像がつく。そして、なによりも、この押し出しの強さだ。これぞSUVの王道である。ムダに大きいことをよしとする風潮にはないものの、これはこれで存在理由がある。ムダに大きいことを必須とするユーザーカテゴリーはいつの時代も必ず存在するからだ。
キングオブSUVのレンジローバーをベースに、よりスポーティに仕立てたレンジローバースポーツ。アルミモノコックを採用、3LスーパーチャージャーのSE(821万円)とHSE(929万円)、5Lスーパーチャージャーのオートバイオグラフィー(1296万円)をラインナップ
ドイツ勢はそれぞれに魅力があって捨てがたい。けれども、今、欧州勢で最もオススメしたいのは、レンジローバースポーツだ。もちろん、レンジローバーでもいいのだけれども、現行モデルのスポーツのナカミはまんまレンジで、走りも素晴らしい。兄貴分より引き締まったスタイリング。それでいて、お買い得。買わない手はない。 クロスオーバーSUVではなく、正真正銘のスパルタンなSUVだけれども、メルセデス・ベンツGクラスも今のうちに乗っておきたいモデルだ。ディーゼルエンジン搭載グレードが輸入されて、いっそう魅力アップ。AMGモデルも捨て難い。