全体的にみればまだ割合は少ないものの、壁面緑化された家が徐々に増えてきているようです。ヒートアイランド現象の抑制にもつながるとして、壁面緑化に対する助成などをしている自治体もあります。
夏の強い日差しが外壁に直接あたらないようにすることで、建物の温度上昇を防ぎ、省エネ効果や空調費の削減も期待できます。植物から発生する水蒸気の気化熱により、外気温を抑制する効果もあるようです。
窓にかかるように壁面緑化をすれば、部屋に入り込む直射日光を和らげるとともに、窓から緑が見えることで心理的な好影響も考えられるでしょう。きれいに壁面緑化された家は、まちなみ環境の向上にもつながります。
また、紫外線や急激な温度変化による劣化から建物の外壁を守り、風雨もある程度まで防ぐことができるため、壁面の保護につながるメリットもあるでしょう。
しかし、壁面緑化はメンテナンスに多くの手間や費用がかかることも考えなければなりません。きちんとした手入れがされていないと、まるで廃屋のように見えたり、多くの虫が発生したりすることもあります。住宅密集地では虫除けの薬品を思うように使えないケースもあります。
それでは、壁面緑化された家を中古住宅として売り出すときはどうでしょうか。
壁面緑化には「登はん型」「下垂型」「プランター・ユニット型」「壁前植栽」などの方法がありますが、とくに「登はん型」で壁面が緑で直接おおわれている場合には、購入検討者から見れば外壁面の状態が気になることでしょう。
たとえば、東京都の壁面緑化ガイドラインでは「植物の根がクラックに入って建物を壊すようなことは、ほとんどない」としていますが、外壁の状態を目視で確認できなければ購入検討者に不安がつのることも避けられません。
また、そもそもメンテナンスが面倒なことなどから、壁面緑化された家を敬遠する購入検討者もいるでしょう。中古住宅として売却するときには、外壁などを「すっぴん」の状態で見せて確認してもらうことも必要なのです。
そう考えると、将来的に売却を検討している家を壁面緑化する場合には「壁前植栽」にとどめるか、あるいは外壁面から少し離した位置に専用金具やワイヤーなどを設置する方法が良いのかもしれませんね。コスト面の問題はありますが……。
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