まさに少女漫画の王道を行くアイドル映画
『ハチミツとクローバー』(2006年度作品)
美大に通う5人の大学生たちの恋と友情を描いた羽海野チカ原作の人気少女漫画の映画化。嵐の櫻井翔が不器用な竹本を好演。櫻井といえば嵐の中でもエリートなイメージがありますが、竹本の純朴さ、一生懸命さ、ちょっとドンくさい感じをうまく演じており、どこか本人とかぶるような錯覚さえ起こさせます。
5人の中の誰かが誰かを好きだったりする狭い世界の恋愛はよくありますが、美大と言う舞台設定と、個性的な登場人物たちが、この映画を魅力的に見せています。登場人物は大学生のわりに子供っぽい印象もあるけど、それこそ少女漫画だからかもしれません。
監督:高田雅博 原作:羽海野チカ 出演:櫻井翔、伊勢谷友介、蒼井優、加瀬亮、関めぐみ、堺雅人ほか
『ラブ★コン』(2006年度作品)
身長が高すぎて恋をしてもフラれてしまう女子と背が小さすぎてイマイチ恋に縁がない男子の青春ラブコメディ。
まったくモテない凸凹コンビの二人がお互いを罵倒しあう姿はまるで漫才のコンビみたい。でも、共通の趣味がきっかけでヒロインは彼のことが気になって……というザ・少女漫画という感じの王道のストーリーはとても楽しい!会話のテンポもよく、主人公の男女を演じる藤澤と小池もそれぞれのチャームポイントを駆使した好演。
少女漫画の映画化らしいポップさと可愛さがつまった絵作りもよし!健康的で清潔感があるので、お子様も安心して見られる青春ラブコメディです。
監督:石川北二 出演:藤澤恵麻、小池徹平、玉置成実、山崎雄介、工藤里紗 、水嶋ヒロ、谷原章介、山崎静代ほか
『NANA』(2005年度作品)
熱狂的なファンが多い矢沢あいの同名漫画の映画化。同じ電車で上京したナナ(中島美嘉)と奈々(宮崎あおい)。名前は同じだけど正反対のタイプの二人が友情を築き、それぞれ辛い恋愛を経て絆を育んで行く……。
中島美嘉のナナが強烈な印象を残します。宮崎あおいの可愛さは男性ファンの心を掴むでしょうが、この映画の心臓は中島演じるナナのキャラと歌。まるで漫画から飛び出してきたと思ってしまうほどです。奈々と恋のライバルになるのがサエコ(現・紗栄子)で、女子の敵のような「こういう女いるいる~」という横恋慕役を好演しています。松山ケンイチがバンドメンバーで出演など、脇役もおいしいです。
監督:大谷健太郎 原作:矢沢あい 出演:中島美嘉、宮崎あおい、成宮寛貴、松山ケンイチ、平岡祐太、サエコ、伊藤由奈ほか
※お次は少女漫画の映画化の中でも名作の誉れ高い2本です!