ただ者じゃない『ふたごのあかちゃん』が誕生!
森の小さな病院で生まれた兄妹のふたごのあかちゃん。生まれた直後からおしゃべりをし、超人的な運動能力を見せますが、大人たちはみんな「まさか、気のせいだ」と思い込み、その神秘的なパワーに気づいていないようです。生まれたての新生児のかよわいイメージを根底から覆す大胆な発想の愉快な物語。テンポの良いお話の展開に引き込まれ、気づいたら、とにかくかわいくて楽しいふたごのあかちゃんたちの大ファンになっているかもしれませんよ!
夜の冒険、ふたごのあかちゃんを待ち受けていたのは!?
ふたごのあかちゃんの男の子には「やっほー」、女の子には「うふふ」という名前をつけたおかあさん。2人が生まれた時、そんな風に言葉を発したり笑ったりしたように聞こえたからです。これからの楽しい人生を予感させるような愉快なネーミングですね。ふたごちゃんの出産という大仕事を終えたおかあさんは、とても幸せそうな表情です。しかし、そんな序章とは打って変わって、ふたごちゃんのスリルあふれる冒険が始まります! 昼間おっぱいを飲んでくーくー寝ていた2人は、夜になると活動開始! 「おかあさんのねがお、かわいいね」なんておしゃまなことを話しながら、2人がまだ出会っていない、2人の大切な人を探しに病院内の冒険に出かけるのです。
色々な部屋を通り抜け、ようやく大切な人に出会えたと思ったら、その相手はなんと病院に忍び込んだあかちゃんどろぼう! さあ、ふたごのあかちゃんはどうなってしまうのでしょう。大切な人にはちゃんと出会えるのでしょうか?
笑いと癒しを振りまくあかちゃんパワー
どろぼうの腕をすり抜け、階段の手すりを滑り下りで逃げる2人。新生児なのになんてツッコミは置いておきましょう! そこに現れてあかちゃんたちを助けたのは、あかちゃんたちが探し求めていた人でした。生まれてすぐからあかちゃんたちが会いたいと思っていたように、その人も、早くあかちゃんたちに会いたくて、仕事の格好のままやってきたのでした。意表を突く展開に、ホッとして心が温まります。新生児なのにやんちゃでたくましく、陽気なふたごのあかちゃんを見ていると、この子たちの1~2年後の姿を見ているようでとても嬉しくなります。出産後のおかあさんが読めば、目の間でフニャフニャ泣いている小さな赤ちゃんが、これから成長していく様子に思いを馳せるかも。赤ちゃんのお世話が大変な時期にも、心が癒される1冊になりそうです。パワフルな赤ちゃんの愉快な物語は、4~5歳ぐらいからのお子さんも楽しく読めるでしょう。