パクチーとフレンチのコラボ
開放感のある気持ちのよい空間で、地場農産物や魚介類等を使ったお料理が楽しめます。
(画像提供/Les Legumes)
野菜ビストロ「Les Legumes」
社長 光岡大介さん(右)、
シェフ 越智良典さん。
当日は、パクチー料理をいただきながら、作り手の「もりたんぼ」森田守さん、那岐佐さんご夫妻を囲み、パクチーに関するクイズを楽しんだり、栽培等についてお話を伺いしました。
無農薬・無化学肥料栽培のパクチー農家「もりたんぼ」
神戸市西区の「もりたんぼ」。パクチーを初めとするハーブや、野菜を有機無農薬で栽培されています。
(画像提供/Les Legumes)
森田さんは3年前に新規就農されましたが、それ以前は、夫の守さんは東京で広告のグラフィックデザイナー、妻の那岐佐さんはライターをされていました。守さんは究極のモノづくりともいえる農家を目指し、地元である神戸の有機農家で約1年間修業した後独立され、今年の夏で3年目を迎えました。
当初は、いろいろな農作物をつくっていましたが、パクチー好きの那岐佐さんの「パクチーを作って」という声に押されて、パクチーづくりを研究することに。その時期に、「パクチーハウス東京」と出会い、オーナーと意気投合したこと等をきっかけに、大規模でのパクチー栽培をスタートしました。日本では、パクチーは水耕栽培されることが多く、無農薬・無化学肥料栽培で、周年パクチーを出荷しているパクチー農家は他にはほとんどみられません。
パクチーは、幸いなことに独特の香りで害虫がつきにくいのですが、露地栽培で周年出荷するには、四季折々の気候に応じた温度管理が難しく、また有機堆肥などによる土づくりや肥料の配分、雑草対策等は、他に例がないだけに手探りで創意工夫を重ね、ようやく栽培法も安定してきたそうです。
「もりたんぼ」森田守さん(右)と、那岐佐さんご夫妻。
そんな森田さんが手をかけて育てる「もりたんぼ」パクチーは、甘味がありパクチー嫌いな人でも食べやすいと評判を呼び、様々な飲食店から仕入れたいというリクエストが増加中です。
パクチーというと、東南アジアなどのイメージがありますが、寒い冬につくるのは難しくはないのでしょうか。森田さんに質問したところ、パクチーはもともとはヨーロッパ原産なので、寒さにも強く、糖を蓄えるので、実は甘味が増して一番おいしい時期なのだそうです。
次のページでは、パクチーの可能性を広げるフレンチメニューをご紹介します。