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なぜエアコンが効かないの?3つの原因を知って対策

暑い夏、エアコン(クーラー)が効かない、効きが悪い、涼しくならないと感じている家も多いのでは? 効かない3つの原因を知ってしっかり対策、エコに涼しく過ごしましょう。(2018年改訂版、初出:2014年8月)

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

暑い夏の日が続いています。いくら設定温度を下げてもエアコン(クーラー)が効かない、涼しくならないと感じている家も多いのではないでしょうか。そんな時は効かない3つの原因をチェック! 上手に対策してエコに涼しく過ごしましょう。
 

エアコンが効かないと感じたら、まずは本体と室外機を確認しよう
〈チェック-その1〉

エアコンの効きが悪い原因の1つめは、本体の問題によるものです。まずはフィルターの汚れを点検しましょう。少しくらいの汚れならとあなどるのはNGです。フィルターの汚れは、エアコンを効きにくくするだけでなく、電気代がかさむ原因にもなりますのでシッカリ掃除をしておきましょう。

フィルターの自動掃除機能がついているタイプもお手入れは必要です。取扱説明書に沿って忘れずにお手入れをしておきましょう。

掃除をしていないフィルターには、カビが繁殖していることがあります。そうなれば、エアコンの風にのって、カビの菌が家中にまき散らされることになり、健康にもよくありません。

1シーズン使用したエアコンは、フィルターだけでなく、内部まで汚れていることもありますので、シーズン後にはクリーニングをしましょう。クリーニングをしたら、室外機から出る水がキレイになったという声もあります。

ただし自分でやると故障の原因になることがあるので、専門の業者さんに依頼することをお勧めします。
 
エアコン

掃除をしていないフィルターには、カビが繁殖していることも。また故障で冷風が出ていないケースもあるので、室外機も確認を。


エアコンが効かないと思ったら、実は本体の故障で冷風が出ていないケースもあります。以前ガイドYuuの家で起きたのもそれでした。いくら設定温度を下げても、送風しかできず、調べてみると原因は室外機のひどい汚れによるもので、ドレン管と呼ばれる排水管には泥が詰まり、水も漏れていました。

エアコンの確認というと室内ばかりに目を向けがちですが、室外機が故障すれば冷気は出ません。ホコリが舞いやすい地域では、室外機が汚れやすく、そうなると効率も落ちます。室外機も定期的にクリーニングしておきましょう。

また意外と多いのが、外壁塗装で室外機を移動したら冷えなくなったというケースです。室外機を動かすと、冷媒ガスが漏れることがあり、そうなると冷風が出なくなります。修理とガスの入れ直しが必要になりますので、修理業者に見てもらいましょう。
 

見落としがちな室外機の環境を確認しよう
〈チェック-その2〉

エアコンの効きが悪い原因の2つめは、室外機の環境の問題によるものです。以前、夕方になるとエアコンが効きにくくなるという家があり、状況を確認したところ、夕方になると強い西日が室外機に直接当たり、室外機そのものが熱くなっていました。また鉄製のベランダに置いてあったため、熱くなったベランダ部材から発する輻射熱にさらされている状況でもありました。
 
室外機

冷気は室外機で作っていることを忘れずに。環境を整えることでエアコンが効きやすくなる。


室外機の環境は、エアコンの効きに大きく影響しています。室外機が熱くなると、冷房効率が格段に下がります。まずは室外機に直射日光を当てないよう、日かげを作りましょう。四隅に柱を立てて小さな屋根を付ける、よしずで日かげを作るなどで対策できます。その際は台風シーズンに飛ばされないよう、注意して下さい。

ただし室外機の周辺の空気の流れを遮ると、エアコンの効きが悪くなります。まわりの空気の流れが悪くならないよう、室外機近くの植木鉢などは片付けておきましょう。
 

エアコン以外にも原因が。住まいの遮熱・断熱性能を確認しよう
〈チェック-その3〉

エアコンの効きが悪い原因の3つめは、家の断熱や遮熱性能が低いことによるものです。直射日光が当たっている窓ガラスに手を近づけてみて、ぼわっと熱を感じたら、それが効かない原因の1つになっています。

この熱は輻射熱(ふくしゃねつ)といい、直射日光によって熱せられた物体が、パネルヒーターや床暖房と同じ原理で体を直接温めるので、いくらエアコンで空気だけを冷やしても、暑さを感じます。
 
すだれ

窓の外側にスダレやよしずを取り付けるのは、夏を涼しく過ごすための先人の知恵。


このような輻射熱による暑さを防ぐためには、窓の外側から日よけで覆って、日かげにしておくことです。スダレやよしずなど手軽なものから、ゴーヤなどの緑のカーテン、屋外タイプのロールスクリーンや本格的なオーニングもあります。

また1階に比べて、2階もしくは3階など最上階のエアコンが効きにくい家は、屋根裏をチェックしましょう。屋根裏の断熱性能が低いと、太陽で熱せられた屋根の熱がじわじわと降りてきて、いくらエアコンを付けても暑いままです。そんな時は屋根裏に断熱材を入れたり、屋根裏の換気をしたりすることで涼しくできます。どちらを選ぶかは、今現在の家の状況によって異なりますので、リフォーム業者に相談してみましょう。

窓まわりの工夫で家の中を涼しく、エアコンを聞きやすくするコツは下記で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧下さい。 断熱性能が高い家は、夏も冬も快適です。我が家の断熱性能を確認する方法と、実際に屋根裏に断熱リフォームを行った事例は下記でご紹介していますので、ご覧になってみて下さい。  

古いエアコンは買い替えを検討する手も

エアコンが効かないと感じたら、まずは機器の点検を行い、室外機の環境の確認、そして我が家の遮熱・断熱性能を確認しましょう。

またエアコンは2000年を境に大きく進化したと言われています。最新機種は昔に比べて、電気代が半分近くのものもあり、冷却効率も上がっていますので、安い光熱費で涼しくできます。古いエアコンは、買い替えるのもひとつの手です。上手に使って、暑い夏を乗り切りましょう。

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